物情騒然。 (文春文庫 こ 6-16)
物情騒然。 (文春文庫 こ 6-16) / 感想・レビュー
もりくに
少しくたびれたので、昔読んだ本からピックアップ。脳梗塞を乗り越えて書き続けられている「本音を申せば」第4集。2001年(20年近く前!)のあれこれなので、正直「目休め」程度に思って読んだが、とても面白かった。タイトル同様、「9・11」に代表される文字通りの「物情騒然」の年。あとがきで、アメリカという国が荒廃の道を歩き始めた「9・11」よりも、古今亭志ん朝さんの死(10・1)の方が、はるかに身に染みたと。それは、当時の多くのマスコミが伝えた「江戸落語の名人の死」ではなく、「(江戸)言葉文化」の終わりだから。
2018/11/01
えか
タイトルの四字熟語を略せば、「物騒」。2001年、そう、9.11がアメリカであり、ブッシュはアフガンへ進行、戦争となる、日本は、支持率八割を越える小泉政権が、早々とこれを支持、PKOの名の下に、戦争に参加した。野茂やイチローの活躍により、大リーグがスポーツニュースのトップに躍り出、国内では、茹だるような暑い夏、『千と千尋…』の公開。そして、古今亭志ん朝の死。どことなく、今年の夏と、置き換えられる話題ばかりであり、そこはかとなく、進歩しない人類の記録にも思えてくる。つまり、現在も「物騒」なのである。
2023/09/21
いちはじめ
小林信彦の連載コラム集、2001年版。毎年、どんどん世の中が悪くなってきたと言い続けてすでに四年目。うーむ
2005/04/13
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