〈後期高齢者〉の生活と意見 (文春文庫 こ 6-22)
〈後期高齢者〉の生活と意見 (文春文庫 こ 6-22) / 感想・レビュー
阿部義彦
古本屋にて、2008年刊行。前半は過去に他の出版社から出した本の再録ですが、手直しして新たな文章も付け加えました。真ん中の読書に関するエッセイが良いです。色川武大、山本夏彦、北杜夫、大谷崎、太宰治、山田風太郎などについて書いてます。そして後半は『昭和と東京』がテーマで、喜劇、コメディアン、映画、女優そして、実家の和菓子屋について触れられてます。この時点で後書きで、ハッキリと、放っておいたら自公政権は何をやるか分かりません。騙し方は戦時中の政府のやり方と同じです。と言い切っています。そして今の有様です。
2024/02/02
ヨーイチ
どうして、こういう表題にしたのだろう。皮肉な言い方だが、後期高齢者の小林さんのエッセーは字義通り「後期高齢者の生活と意見」なのだが、小林ファンの方ご安心を、中身は普通(?)の随筆集でした。むしろ、知らずに後期高齢者問題とやらを勉強する積りの人には、肩すかしとなるかも。作家の生活設計は話としては興味深いが、普通の人には参考にならないでしょうから。物書きのギャランティは読み手には、仲々興味深い。昔は作品が文庫化されると、作家の収入が安定したらしいが、今はそうではないらしいとか、 続く
2013/10/28
林 一歩
表題作の、年寄りの愚痴になりそうでならない絶妙なバランスに好印象。
2012/04/30
角
以前出た『定年なし、打つ手なし』を元に再編集された文庫。 元版との違いは、巻頭に「〈後期高齢者〉の生活と意見」というエッセイを書き下ろし。 第2部で「笑い」の節のエッセイを全て割愛し、書評を3本追加。第3部で「二十世紀最後の夏」の節のエッセイをすべて割愛し、代わりにエッセイを6本追加。割愛されたエッセイはどうなるのか。かつて『東京散歩 昭和幻想』(知恵の森文庫)でも、昔『日本人は笑わない』として出していた本に2本だけエッセイを追加して再編集(しかも雑な!)していたが、こういう本の出し方はやめてほしい。いや
2008/12/03
イカ男
小林秀雄全集と荷風の「断腸亭日乗」を精神状態を平坦にするためのクスリとして用いた、しかもそれらはすばらしいクスリであった、と書かれている。
2011/02/24
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