ユーコン漂流 (文春文庫 の 5-5)
ユーコン漂流 (文春文庫 の 5-5) / 感想・レビュー
saga
【古書】カナダ・ホワイトホースから、アラスカ・エモナックまでの3,000kmを、足掛け3年、通算6か月かけてユーコンを下った野田さん。ユーコンの紀行文は新潮文庫にも収録されているが、本書はまるごと一冊がユーコン記。野田さんと一緒に川下りをしているような読書ができた。夏場とは言え、雨が降ると日本の冬と同じような気温になってしまう北極圏。野田さんでさえバッテリー切れを起こす過酷な自然。しかし、そんな自然に身を置いてみたいと今でも思う。格好良い男の生き方に憧れるのだ。
2024/05/06
taku
心地よい時間と余韻を頂きました。メモ。on my own. 自由である旅は、自分の選択と行動によって生じる結果もまた、自分の責任。愛犬ガク「世界中を旅している。経験豊かな犬だ」。ネイティブと白人。ここは根深い感情があるのでしょう。最後の荒野も染める資本主義。失われる言語、姿を変える文化。ビーバーの川。クマの国。旅人だけが知る独り。さしあたり、ぼくの欲しいもの―酒、食物、本―はすべて手許にあり、この日、人生はほぼ完璧であるように思われた。この心境が素敵です。
2017/05/27
fseigojp
熊の恐怖も、なんのその、すごい川旅である
2015/09/18
たーくん
再読→→→ひかる風。はねる魚。信じるに足る愛犬ガク。カヌーに満ちるウイスキー。これ以上、なにが必要だと言うのか―苦しく辛い極北の地での心あたたかき人々との邂逅。そして別れ。めざせ、カナダの原野からアラスカのベーリング海まで。自由と思索の川旅3000キロ。さあ、征け。ただ独り、征け。
2018/05/11
げんき
アラスカの大自然の魅力はもちろん伝わってくるのだけど、それと対照的な先住民の生活が抱える病理の方が妙に印象に残ってしまった。
2023/04/26
感想・レビューをもっと見る