隣りの女 (文春文庫)
隣りの女 (文春文庫) / 感想・レビュー
アッシュ姉
唯一無二の向田邦子さん。時代が移り変わっても素晴らしい作品は色褪せない。昭和から平成、そして令和になっても読み続けていきたい作家さん。平成最後の登録本にふさわしい短編集だった。
2019/04/29
ココ
五編。短い小説の中に、ぎっしり詰まった女たちの情念。しかも、ごく普通の平凡とも言える日常を、地に足を付けて堅実に生きる女たち。 どの物語も、一度は何処かで読んだり、映像で目にしているのに、新鮮だ。 私は、向田作品を後何回読み返せば気が済むのだろう。
2018/06/23
チヒロール
5つの短篇。「胡桃の部屋」は以前ドラマを先に観ていて、向田邦子さん独特の漫才を感じさせる喜劇的な雰囲気がホッとする。平凡な日常や人間模様をカラッとした文筆で登場人物を魅力的に料理する描き方は見事。特に「春が来た」は主人公やその家族が主人公の恋人風見の登場で陰気さがみるみる明るさを増し輝いてくる様子は希望が湧いてくる。
2013/09/22
あつひめ
胡桃の部屋がドラマ化されると知り急いで予約。すぐに手元に届きました。向田作品初読み。物語を自分のイメージで膨らませやすく、大袈裟でなく実際にありそうなごく普通の出来事をじっくりと調理しているような・・・。その味付けもあっさりしているのにお腹に入るとコッテリと。男の心よりも女の心に重点を置いているような気がする、おとなしそうな顔をしていてもやっぱり女であることには変わりない。いつ脱皮して蝶になるのか・・・ドキドキするような気持ちで読んでしまった。胡桃の部屋がどんなふうに映像化されるのか楽しみでもある。
2011/07/24
Take@磨穿鉄靴
向田氏の短編集。どれも上手い。感情の切り取り方が庶民的というか良くも悪くも突出しておかしな人が居なくて落ち着いて読める。ジトッとしたあまり陽の当たらない感情の表現の仕方が本当に上手い。もっと読みたかった。★★★☆☆
2024/02/05
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