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霊長類ヒト科動物図鑑 (文春文庫)

霊長類ヒト科動物図鑑 (文春文庫)

霊長類ヒト科動物図鑑 (文春文庫)

作家
向田邦子
出版社
文藝春秋
発売日
1984-08-01
ISBN
9784167277055
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霊長類ヒト科動物図鑑 (文春文庫) / 感想・レビュー

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優希

再読です。日常の色合いをちょっとしたユーモアを交えて描いているのが好みでした。今の時代に読んでも題材が面白く、一緒にニンマリしてしまいますね。昭和なのだけれど古さを感じない。それでいながら郷愁の香りのする独特の雰囲気が好みです。さりげないのに鋭くて、転んではただでは起きないのを感じました。そこが魅力だと思います。

2018/04/28

優希

さりげない日常を鋭い視点で描いています。洒落ていて、日常の色をくっきりと鮮やかに浮かび上がらせているのが見事ですね。映像が浮かんでくるようで面白いです。冒頭の『豆腐』からしてカレンダーの思い出と絡んで面白いです。ちょっとした失敗談でもユニークに書いてしまうのでクスリと笑えてしまう。凛とした女性という印象があるだけにこういうエッセイを読むとホッとしますね。転んでもただでは起きないようなところが端々に見えて楽しく読みました。

2014/09/18

ほほほ

エッセイ。ひとつのエッセイの中でいくつものエピソードが歯切れよく続くのが印象的。たくさんの話題が次々と出てくるのに、全然疲れない。次も、次も、早く読みたい、とページをめくるのが楽しい。そして、スパッとした一文でグッと心をつかまれること多々。こんなエッセイならいつまででも読んでいたいなぁと思いました。昭和の庶民の生活や、向田さんの家族の話、お父様の話はなぜだか懐かしくて、切なくなったり心が和んだりして、あぁいま良い本を読んでるなぁ〜としみじみしました。

2015/02/06

navyblue

向田さんのエッセイは、時代を感じさせる言葉はあるが、いつも生き生きとしており、これが昭和50年代の作品とはとても思えない。おもしろく、楽しい話題が語られ、活字を追う私もついにんまりしてしまう。短気でいつも威張っているお父上のことも、「ふと、男の一生として考えると、苦労の多い割には必ずしも実りが大きかったとは言えない人生だったが、母に背中を搔いてもらって威張っていた父の姿を考えると、男としては幸せな人ではなかったかと思う」と、優しい目線で語っている。私も亡くした父のことを思わずにはいられない。

2017/05/29

奏市

読メの方の感想から興味持ち。初めて読んだ著者の本。読めば読むほどはまっていった。くすってなるの多いし、酒入ってると大笑いするし、じんとするのもあるし。名前は存じてたがwebで見てこんな美人とは知らず。墜落事故で51の若さで亡くなられたとは。『ヒコーキ』の一編が切ない。あぁなんて理不尽なんだろ。お父上は理不尽で屁理屈だったと。同類か。昭和の日常風景が浮かんで楽しいエッセイ。今の価値観では良くない事なんだが温かみ感じしんみりする。日本らしさ。こたつに入って読むのに適する。「雨の日は電話のベルも湿って聞える。」

2020/11/27

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