過去を運ぶ足 (文春文庫 278-1)
過去を運ぶ足 (文春文庫 278-1) / 感想・レビュー
優希
ブラックユーモアではなく、ミステリーな阿刀田さんでした。15編全てで人が死ぬというのがどうも苦手です。
2021/05/15
優希
再読です。ブラックでオシャレなミステリー短編集。全ての物語で人が死ぬのが若干引きますが。
2024/07/07
KAZOO
星さんみたいな短篇があったり、阿刀田さんお得意の男女間の話があったりで結構いろいろ取り混ぜている感じがしました。後年テーマを定めて同じ雑誌に連載されているのと異なり掲載雑誌も様々です。15編の短篇ですが、私は表題作が比較的興味を持ちました。
2015/02/28
キー
様々な出版社の雑誌に、1972~1977年に発表された作品が15編収められた、阿刀田高氏の第2短編集。 全体的に、阿刀田高作品らしいブラックな味わいがやや薄い気がしますが、解説の武蔵野次郎氏によると、第1短編集『冷蔵庫より愛をこめて』のほうにブラックな味わいが濃い作品が収録されているそう。 こちらはブラックな味わいが全く無いものもあったりと、雰囲気もテーマもまちまち、寄せ集め感がありますが、発表誌が同じでも雰囲気が違っていたり、発表年に差があっても雰囲気が似ていたり、と、比べて読むと楽しいです。
2019/07/10
MIKETOM
15編全てで人が死んでいる。殺人もあれば事故死、病死もあるけれど、そういう本。表題作『過去を運ぶ足』がよかった。あまりにもむご過ぎる運命の交錯。子を授かったと告げる若妻の美しすぎる顔とそれを告げられた夫の心境。惨いねえ。『死亡診断書』途中までの夫の告白がリアルなので惹きつけられる。しかし終盤に夫が言う。「実は今の話、みんな嘘なんだ」え?ここまで読んで全てチャラ?と驚くが、次の瞬間のどんでん返しが強烈。順子の脳裏に転げるように走る女の姿が浮かぶのも当然。うまい。阿刀田の二冊目の短編集。初期は名作揃いだった。
2019/10/08
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