佐保姫伝説 (文春文庫 あ 2-26)
佐保姫伝説 (文春文庫 あ 2-26) / 感想・レビュー
takaC
ネタはさておき、男(おじさん)が女(おばさん)を呼ぶときの呼称が登場人物の誰もが「あんた」なのが目に付く。
2014/04/29
MIKETOM
庄野真代の「飛んでイスタンブール」に♪恨まないのがルールって歌詞があった。これが小説家・阿刀田高の作家本能にびびっと引っかかったようだ。そして「恨まないのがルール」ってタイトルで恨まないのがルールって内容の短編を書いた。なかなか面白い。「海を見に行く」舞台は佐渡。あくまで自分の意志を貫こうとする女とそれを受け入れる男。佐渡の描写がいい。阿刀田は「霧のレクイエム」で大野亀を書いたので本書では二つ亀を書いている(どちらも佐渡の名勝)。フェリーから見た佐渡の不思議な光景を、それを見るためだけに行きたくなった。
2018/06/14
KAZOO
阿刀田さんの小説は、好きなのですが、読後感の印象が非常に薄くて後で思い起こしてもこんな感じだったのかなあという漠然とした感じです。すらっと読めてしまう12の短編集で、男と女のそんなにどぎつくない物語です。飽きがこない感じがします。それが阿刀田さんの魅力になっている感じがします。
2012/09/12
石川さん
私も、阿刀田さんの短編に出てくる登場人物たちと年齢が近づいてきているんですが、こういう渋い人間にならないのが自分でも不思議です。たぶん、阿刀田さんが考えている以上に、今の大人って、もっと子供っぽいし、幼稚なんだと思います。もしかしたら時代が読めていないのかも…。黄昏流星群とか読んだ後の、微妙な違和感に似ている気がします。でも好きです。大人って、本当はこういう渋さが必要だとは思うんです。
2013/10/08
かなた
よんだ!阿刀田高一冊目、たまにはさらっと読むのもいい。この作家代表作ってなんだろう…
2012/05/10
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