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夜と女と毛沢東 (文春文庫 よ 16-2)

夜と女と毛沢東 (文春文庫 よ 16-2)

夜と女と毛沢東 (文春文庫 よ 16-2)

作家
吉本隆明
辺見庸
出版社
文藝春秋
発売日
2000-07-01
ISBN
9784167289058
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夜と女と毛沢東 (文春文庫 よ 16-2) / 感想・レビュー

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さっちも

文化大革命は中国を疲弊させ、死者は2000万を超えるような惨状だったというが、毛沢東自身は反省の微塵もなく、薬と女に溺れてデガダンな生活に耽っていた。こういった解釈を拒むような圧倒的な悪。凄まじいデスペラードな世界。今の日本はまったく無縁である。文化大革命中、中国の首脳部の薬物中毒ぶりは凄まじいのだけれど、あれだけ広く他民族で多様な構成をもつ国家。掌握感がなく、裏切りや粛清の連続で疑心暗鬼になり、薬物でもしないと心の平衡が保てないという心境らしい。今年1月RCEPにより中国人が大挙して移住してくるのは必死

rakim

1995年、辺見庸氏51歳、吉本隆明氏71歳からの2年間の対談集。中国・オウム・震災(神戸)・女性など縦横無尽に話題は拡がります。老境の吉本氏、円熟の辺見氏の当時の「すれ違い」ぶりと「過ぎた」達観と「苛立つ」葛藤ぶりが面白い。バブルの飽食を横目で見ながら(享受も?)お二人の世紀末座談といったところでしょうか。これ実は、俯瞰して時代を見られる今現在読む方が面白いかもしれません。この後大きな病を得た辺見さんの、今言える死生観・女性観を聞いてみたい。そしてこの吉本さんとの対談をもう一度読んでみたいです。

2017/02/13

トーニ

『夜と女と毛沢東』 、なかなかポップでリズミカルな、興味を引かれるタイトルだ。「女」について(というよりも性一般についてか)は半ば猥談じみていたが「毛沢東」について、「オウム」について、「夜」については、非常に興味深い議論であるように感じた。特に好きだったのは「夜」についての議論。吉本、辺見共に、人間が「昼」型にシフトしつつあり、人間の闇の部分についての理解が失われて来ているという意見で一致していた。恐怖心や好奇心を刺激する「夜」のない日本。私個人としても人間の「夜」性の回復を願わなくもない。

2015/01/29

Yossarian

二人の良さがかみ合っていない。つまらない。

yokmin

<毛沢東>(吉本)「中国は多民族の集合・・、中心を漢民族と考えれば、漢民族のメンタリティーは半西欧ですよね。あるいは半近東と言うべきか」  (辺見)「あの国の人権政策といのは、同時代的な潮流からあまりに乖離している。政府はいまだに人間を乾いた数字に還元してしか考えない傾向がある」   近くにあるのに 限りなく遠い国ということか。

2012/11/03

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