ヴォーグで見たヴォーグ (文春文庫 ミ 1-1)
ヴォーグで見たヴォーグ (文春文庫 ミ 1-1) / 感想・レビュー
A.T
1892年創刊の上流階級向けからの脱皮は、映画「ローマの休日」「甘い生活」でおなじみのローマから起こった。貴族と新興富裕層の交わる街、それがローマだったと。映画は単なる空想劇ではなかったんですね。貴族的なるものに憧れを抱きつつも、軽快なサーキュラースカートやミニバイクの自由な身のこなしにオシャレを感じる人が続出だったんだなぁー。そこに目をつけ、リチャード・アベドン、アーヴィング・ペンらを起用しつつファッション写真というジャンルを開拓ーなどなど。ファッションに限らず20世紀のまとめを読むことができました。
2016/02/28
ヨシモト@更新の度にナイスつけるの止めてね
時代のスピードと、個人のスピードは、ほんのわずかの間しか同じではいられないんだな。
2010/11/30
vertigo
ファッションにとどまらぬ優れた「時代のストーリーづくり」の話。デイヴス、ヴリーランド、ミラベラ、ウィンター……ファッションが「時代の気分」である以上、天下は永遠には続かないということを誰より悟っていたのが女子校体質で実務に長けて率直で理想を持ったミラベラだったのだろう。ごく短いけれどフェミに対する意識に目覚めるところが特に面白かった。歯に衣着せず著名なファッション界を語ってるのだが不思議に不快感を持たないのは彼女の言葉の裏に相手への敬意(ヴリーランドとの最低で最高な関係!)と悔恨の情が滲むから。
2013/08/21
hana
セレブではなく移民の娘からヴォーグの編集長となったミラベラの自伝。彼女の生きた時代の文化的背景と当時のヴォーグの様子がすごく興味深く面白い作品。この時代を描いた映画や小説が好きなら覚えのある名前が色々でてきてついニヤニヤしてしまうはず。
2010/12/20
Shun'ichiro AKIKUSA
ファッションエディターとはなんとバブリーなものか。
2017/07/20
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