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発熱 上 (文春文庫 つ 8-5)

発熱 上 (文春文庫 つ 8-5)

発熱 上 (文春文庫 つ 8-5)

作家
辻原登
出版社
文藝春秋
発売日
2005-03-10
ISBN
9784167316082
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発熱 上 (文春文庫 つ 8-5) / 感想・レビュー

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KAZOO

この作品は三度目です。日経新聞連載時とその後単行本とこの文庫です。バブルのころに書かれたので、その当時のことをあまり知らない人には好き嫌いが分かれるかもしれません。私は結構教養小説のような感じで読みました。この中に出てくる古典やクラシックを楽しんだものです。

2014/07/24

鬼山とんぼ

金融危機当時は主人公とは年齢も含め近い世界で働いていた。平和相互事件や山一、長銀の破綻も近所の出来事。しかし事実関係は忠実に追っているが、肝心の主人公にもその他金融界の人物にも、大銀行大証券が潰れるかどうかの瀬戸際感、詐欺行為や市場で切った張ったのトレードをするハラハラ感、切迫感が描き切れておらず、金融小説としてのリアリティー不足が否めない。一方、作者の力点は大人の恋愛小説風の部分および風景、情景描写や衒学趣味の提示であることが見えてしまい(そっちは上手なんだけど)鼻白む思いがぬぐい切れなかった。

2024/07/28

黒豆

いきなりジャンボジェットのファーストクラスでの帰国に驚くが金融界のファンドマネージャーの世界に納得、登場する音楽や景色もいい感じ、秘密を抱えた人間関係が少しずつ明らかに、下巻へ

2015/10/25

Jeanie

読みたかった同作家の別作品がなく、金融という文字を拾い、どうやらおやじ小説っぽいな、と思いながら選択。要は男たるや金と女(=芸者)!ってことか。なんだかなー、先週末からぐずぐずと面白い部分を探せなくて、時間の無駄だった。

2012/02/15

tegi

「つまり、お互いがお互いの黒幕というわけです」。蘭村のこの表現に尽きる。むろん、誰の息子でもない主人公・龍が階段をのぼってゆくピカレスクロマンでもあり、と同時にみなが同じ高度でゆきかいもする――。/それにしても、この古びたかんじはなんだろう。今から15年前の物語、ということはわかるのだがしかし。既読であり著者の作品としてはより新しい『許されざる者』が見渡す地平に比べての小ささゆえのものか。

2012/12/16

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