麻雀放浪記 2 風雲篇 (文春文庫 あ 7-4)
麻雀放浪記 2 風雲篇 (文春文庫 あ 7-4) / 感想・レビュー
reo
《風雲編》は舞台を新宿から大阪に移す。東京では少し名を知られた”坊や哲”も、道頓堀の雀荘「白楼」ではブウ麻雀の洗礼を受け達磨たち地元のゴト師に螻蛄にされる。流石の坊や哲もここまでかと観念したところを相方”ドテ子”に救われ、三ノ宮の「紅鶴」では”ママ”に危機一髪のところを救われる。この辺は少し出来すぎかも。どいつもこいつも仲間意識などどこ吹く風、負ければ有り金一切当然のこと家屋敷から女房まで持っていかれるゴト師の際どさ。勝って、負け。喰って、喰われる。ヒリヒリする極限の博打人生。非日常であるからこそ面白い。
2017/12/27
やっちゃん
負けるのはともかくヒロポン中毒の坊や哲はちょっと受け入れ難かった。大阪の玄人を打ち負かすわけでもなく終わってしまってちょっと拍子抜けだけど続きも楽しみ。先に漫画を読み返そうかな。
2021/08/17
tom1969
登場人物の癖と引きが強すぎる。特にドテ子は驚異でした。自分もやたら引きの強い女性と麻雀をしたことがある(4順目で清一色がさらっと出来る)。さておき本書は、麻雀はストーリーの中のエッセンスであり、主は戦後の怒涛の生きぬき方で、阿佐田の女の引きも強烈でした。次もあるの楽しみです。
2016/12/28
Book Lover Mr.Garakuta
【図書館】【速読】:関西を舞台に物語がすすむ。本編よりも、立川談志の解説の方が分かり易かった経緯があるけれども。個人的には、麻雀は分からないので、本編の意図するところは良く分からないが、薬物中毒なのはやや頂けず、起伏に富んだ小説だと思ったけど。結局なんや良く分らんまま、読了した。歴史小説の方が面白いなと思った一冊でした。
2023/03/01
柳 真佐域
コク。時代という荒波に揉まれた作者の生き様は、まさにコクのある人生と言えよう。シワシワでヒビ割れた爪に黒い垢がびっしりと詰まっている。埃っぽい空っ風に、喉が乾き、咳き込むと、黄色っぽい痰が絡んでくる。酒と女とタバコと薬、小便と糞のこびりついた便器。坊主だって博打を打つ。人間の血が濃い時代を想像させる、味のある作品だ。天野遠子がもしこの本を味わったのなら、口いっぱいに広がる男の世界に、どんな表情をするのだろう。男に生まれて本当に良かった。騙し騙され、目に見えないツキと、努力を下地にしたイカサマを武器に、
2018/08/09
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