一九四六年憲法-その拘束 その他 (文春文庫) (文春文庫 え 2-9)
一九四六年憲法-その拘束 その他 (文春文庫) (文春文庫 え 2-9) / 感想・レビュー
うえ
「急進的である以上、反対は絶対的でなければならない。逆説的にいえば、ここでは生きようとする衝動はもっぱらこの不可能な戦いをたたかうという一点に集中される。いわば生きることを拒否する情熱によって生きるのである。こうして知識人のなかで心理的には、八月十五日以後もそれ以前と同様に、戦争は継続している」「闘争が戦争にかわり、さらに闘争に転じられたとしても日本の知識人の一貫した不満、自己矛盾、そこから生じる理想主義的傾向というものは不変である」「安保戦争に集中された戦後の理想主義のあとには九%の経済成長率があった」
2015/10/04
酩酊石打刑
憲法改正について議論が巷でかまびすくなる中、日本国憲法について少しばかり<精査>しておこうかと思った。出版界は新書版啓蒙本の類が多く出版もされている。そんな中、最初に思い浮かぶのは江藤淳の日本国憲法に対する言説だ。80年代に入って公的な立場から、保守派の論客としての立ち位置が不快を感じ、読まなくなってしまった。手に取ってみると、展開されていたのは、戦後すぐの米国による言語統制についてであり、それによって生じた文学の枯渇についてであった。彼の漱石論以来続く社会性への強い関心を感じた。
2016/09/29
おサゲっち
8月はなぜか平和だとか憲法だとか戦争だとか安全保障といったことに頭を巡らしたくなる。久々に手にとって再読する。
2016/09/04
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