ナポリ 魔の風 (文春文庫 た 8-16)
ナポリ 魔の風 (文春文庫 た 8-16) / 感想・レビュー
Kanako Tokui
250年もの時空を超えた愛憎の物語。くらくらするような内容もだけど、それよりも何よりも私が一番関心を持ったのはカストラート(去勢歌手)です。成人の男性の骨格筋肉を持って、ソプラノ音域を出す歌手。その歌声って一体どんなんだろうと思うと聴いてみたくてたまらない。それから血管標本。きっとこの血管標本に触発されて、作者はこの物語を書いたのに違いないってそう思いました。
2013/06/04
更紗蝦
作者がキリスト教を理解していない事がよく分かる本。教会がルオータというシステムを作ったのは、女性に堕胎をさせないためです。イタリアはカトリックの国であり、カトリックは堕胎を禁じているのですから。さらに作者は聖遺物というものも理解していません。聖人の肉体の一部が展示されているのは、それが聖遺物だからなのであって、ナポリの土地柄とは無関係です。しかも主人公が目にした血管標本は一般人のものなので、聖遺物ではありません。聖遺物とそうでないものをごっちゃにした挙げ句に「ナポリならでは」という感想を持つのは意味不明。
chantilly
あり得ない話でもないかな。。。
2011/09/15
文子
イタリア、カストラート、血管標本…。扱う題材が妖しくも魅力的。
2009/03/23
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