KADOKAWA Group

Facebook X(旧Twitter) LINE はてブ Instagram Pinterest

迷蝶の島 (文春文庫 378-2)

迷蝶の島 (文春文庫 378-2)

迷蝶の島 (文春文庫 378-2)

作家
泡坂妻夫
出版社
文藝春秋
発売日
1987-02-01
ISBN
9784167378028
amazonで購入する

迷蝶の島 (文春文庫 378-2) / 感想・レビュー

powerd by 読書メーター

73番目の密室

いかにも泡坂妻夫らしい幻想的且つ官能的なサスペンス。些細な偶然から始まり泥沼にはまり込んでいく愛憎劇の構成は見事で格調高くさえある。ただミステリの仕掛けとしては著者の他の作品と比べると印象に残らず、最後のどんでん返しも然程でもなかった。初期の泡坂作品の中でも殆ど言及されることがないのも、その辺が理由か。物語の下敷きになっているのはおそらく映画の『陽のあたる場所』。『レベッカ』から題材を取った『花嫁のさけび』と言い、この時期の著者が古典洋画のオマージュを積極的に作品に取り入れようとしていたのが窺える。

2015/11/30

浅木原

泡坂短編をだいたい制覇したので次は長編を読んでいこうシリーズ。ちょっとした手違いから生じた三角関係のもつれを軸に、手記→証言集→手記という形式で、幻想的な謎を非常にシンプルなトリックで成立させる話。あまりにシンプルすぎるトリックはさすがに警察が気付くんじゃないのとか疑問はなくもないけど、この雰囲気作りとシンプルなトリックによる幻想の解体は連城の初期長編を思い出すので嫌いじゃない。幻想がある意味身も蓋も無く解体されたあとに来るオチもいい感じ。面白かった。この路線の泡坂長編は色々あるようなので読んでいこう。

2015/02/11

ファーストフラッシュ

イニシエーションラブにでてきたので読んだ。ちょっと、外国っぽい感じがしたのはなぜかな。

2015/08/17

エヌる@遅れてきたルーキー

本格ミステリというよりはエロティックなサスペンス。「愛と憎しみの果てに・・・」という印象。

2022/08/19

カワカミ

ほんのちょっとした仕掛けで、大きな効果を上げる、その演出力が素晴らしい。ミステリ部分以上に、拗れる人間関係や船上での攻防といったストーリーテリングの巧みさも見どころ。

2018/03/12

感想・レビューをもっと見る