梶原一騎伝 夕やけを見ていた男 (文春文庫)
梶原一騎伝 夕やけを見ていた男 (文春文庫) / 感想・レビュー
ヨーイチ
これは書いておかなければ。スボコンブームは実は梶原ブームだった。あと梶原一騎作品で語られた歴史や名言が正誤併せて国民に定着している事を。「闇鍋」なんて旧制高校寮の風俗(多分)をかなりの人間が「知っている」って事実は、チョット凄い事なのかも。小生は「巨人の星」から「闇鍋」を教わった。体育会の体罰だって梶原一騎が後押ししている気がする。しかし、今読んでも梶原作品はオトコの子心をそそる。斎藤さん一番の仕事かも。
2013/04/22
渡辺(読書/散歩)
『あしたのジョー』や『巨人の星』などの原作者である梶原一騎さんの評伝。様々な証言や親族への綿密な取材をもとに、彼の素顔に迫っていきます。教護院から成り上がって、金・酒・女に溺れて転落していく様はまさに波乱万丈。その背景にあったのは文学へのコンプレックスと、当時は低く見られがちだった漫画家という立場への苛立ち、生来備えていた暴力的な気質と人間不信。純粋過ぎる性格が高じて得た栄光と、それが裏目に出てしまったがゆえの挫折だったのだと思いました。
2022/01/01
ma-no
これは傑作。純粋すぎて凶暴。梶原先生を語ると、誰もが平熱ではいられない。ある者は憎み、ある者は蔑み、ある者は敬い、そしてある者は愛する。
2005/08/18
不動 明
兎に角読み終えた感想は圧巻であった…と。そしてあまりの感動に直ぐに家を飛び出し車を飛ばして護国寺に向かってしまった位だ!!そこでまた意外な出会いが私を待っていた、それは嘗て稽古していた大山倍達氏の墓に巡りあったのだ!この本を読む事も大山先生の墓に出会うのも運命だ そして目的の梶原一騎の墓参りも済ませ、帰りの空が梶原が好んでたこの本のサブタイトルの様な素晴らしい夕やけであった事等昨日は私にとっての梶原一騎Dayであった…。今度はキチンと献花を致しますのでお許し下さい。両氏様(因みに大山と梶原は嘗て義兄弟の仲
2012/06/27
シュラフ
「巨人の星」「あしたのジョー」「空手バカ一代」の原作者である梶原一騎の伝記。相当にハチャメチャな人生。ケンカばかりで感化院に入れられ、19歳で浅草のストリッパーと同棲、21歳でバーのマスター、29歳で「巨人の星」の原作、その後 大山倍達との交流、映画づくり、傷害事件など。そして50年間の人生を終えた。梶原一騎原作のマンガは人間関係が濃く有機質で、とても味がある。梶原一騎自身の無鉄砲な生き様がそのまま作品に反映していたことがよく分かった。「あしたのジョー」が梶原一騎の原作であることを今回はじめて知った。
2012/06/25
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