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蒼煌 (文春文庫 く 9-8)

蒼煌 (文春文庫 く 9-8)

蒼煌 (文春文庫 く 9-8)

作家
黒川博行
出版社
文藝春秋
発売日
2007-11-09
ISBN
9784167447083
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蒼煌 (文春文庫 く 9-8) / 感想・レビュー

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修一朗

黒川作品継続してます。これはミステリー色なしの美術界版白い巨塔,金とアートが飛び交う日本芸術院選挙のお話だ。値段があってないような美術品を介すと画商と政界は実に癒着の相性がいいのだ。建設業界や宗教界と同じ構図だ。黒川さんは美術界の裏側に詳しいので手口が実に具体的かつ専門的。権力闘争と選挙戦をこんなに面白く書けるのは美術界の裏表に精通している黒川さんならではだ。画壇は政治家と同じく70歳代が80歳代に頭を下げて,50歳若手60歳中堅70歳でやっとベテランだとは驚いた。面白かった!黒川作品もうちょっとで完了。

2024/03/10

巨峰

黒川さんが直木賞を受賞したので急遽2刷目が刊行された(1刷目は2007年)こんな面白い作品がほとんど読まれずに眠っていたなんて。。。日本の美術界の最高峰日本芸術学院の選挙は億単位の金が乱れ飛ぶ金権選挙だった。野望に燃える日本画家界の一流画家とそれに取り入る中堅画家、参謀となる老画廊店主。登場人物はけして清らかではないけどたまらなく魅力的だ。

2014/08/06

keiトモニ

登場人物多数過ぎで、混乱すると思ったものの本筋と関係ないな。にしても腰巾着の大津芸術大学准教授大村祥三。好色ぶりには呆れるな。玲子…“私は室生と加賀に利用されたん?…結果的にはな…ビールを呷り、私明日、室生さんに会う!…そんなアホな”☚だから言わんこっちゃない、大村先生よ。アホかお前は、ええ歳こいて、いつまで女性臀部を追っかけてるねん。女性は開き直ったら怖いで!色魔山尾ぐらいにしとき。しかし美千絵の夫斎木誠一郎、美術文藝音楽演劇スポーツ等に興味も関心もなく、麻雀好きで明るい性格で酒飲み。☚こんな人大好き。

2018/02/17

ピロ麻呂

日本画壇学芸会員の権力闘争を描く作品。いつものヤクザものではないので、読むのに時間がかかった(^_^;)いろんな分野のいろんな協会でも、きっと政治とカネが絡む裏の世界があるんやろなぁ…実力より、資金力や政治力のある人がトップになっていく。それが組織なのかも。

2019/01/03

リキヨシオ

日本画壇界の権力の象徴である「芸術院会員」を目指す芸術家が繰り広げる選挙戦の内幕は億単位の札束が飛び交う票取り合戦。この業界で出世して権力を手にする為の選挙工作…読んでいて「あの業界でもこんな事が…」と裏工作と同じものを感じて辟易しながらも、画家、画廊、画塾、公募団体など様々な思惑が複雑に絡み合う画壇界の現状を知る事ができて、絵を描いて食べていく事の大変さも理解できた。芸術院会員になるには年齢的に最後の機会…出世欲の強い大物日本画家の室井と弟子の大村、そして選挙参謀になった殿馬…それぞれの選挙戦が始まる!

2016/10/30

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