天井男の奇想 (文春文庫 お 26-6)
天井男の奇想 (文春文庫 お 26-6) / 感想・レビュー
nobby
“天井男”が老婆を覗くという典型的な折原作品(笑)その立ち寄り難いゴミ屋敷の様子や天井男の存在の描写から、大方の事実は予想しやすい。なんか現実味のない平坦な日常なんだけど先は気になり読んでしまう。後半はさすがの叙述炸裂で脳内の整理が必要だった。きちんと真相は明かされオチにもなるほど。それにしても天井裏そんなに居心地よいのか…途中、“屋根裏女”も登場して思わず苦笑。
2016/03/26
ダイ@2019.11.2~一時休止
倒錯シリーズの番外編みたいな感じ。叙述トリックに騙されます。
2014/01/09
KAZOO
折原さんの倒錯シリーズにも通じるところがあり、典型的な叙述ミステリーです。これだけ同じような作品がると、どこかで読んだような気がしてきます。この作品は当然のことながら江戸川乱歩の作品を意識しているのでしょうが、それに通じる気味の悪さをうまく読む人の意識に訴える感じも叙述のなせる技なのでしょうね。
2015/07/28
のり
資産家でありながら古びた家に住む老女。2階は貸屋でもあり、入居者した女は訳あり。しかも庭は物に溢れるゴミ屋敷の様相。近所からのクレームで区の職員が訪問するが、老女の妄想に近い奇妙な言動が中々的を得ない。一階の老女にとっては天井男、2階の女にとっては床下男。そのような人物は本当にいるのか?密室殺人や身元不明の白骨死体まで絡む異常な家。執着と怨嗟が纏わりつく。
2021/03/22
キンモクセイ
東十条にある古びた木造家屋、まるでゴミ屋敷のように生ゴミやガラクタが散乱し異臭を放つ家に飯塚時子が住んでいる。区の福祉課がら派遣されて来る小野寺に「天井男があたしを監視している」という。時子のタンス預金ならぬゴミ預金を虎視眈々と狙っているのだろうか。二階の空室には訳あり女性の白瀬直美が越してくる。彼女にはどうもただならぬ訳があるらしい。時子の視点、天井男の視点、直美の視点が交差する。騙されたけど、騙された感は少ない。全てわかると、あっなるほどねとなる。竹田光恵はどうなったの?急にいなくなって気になるな。
2019/12/30
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