戦争特派員(下) (文春文庫 は 3-7)
戦争特派員(下) (文春文庫 は 3-7) / 感想・レビュー
柔
出会いから1年が経ち、梶原と付き合う?ことになった奈々子。今まで男に追われてきた奈々子だったが、心が読めない梶原に更に惹かれていく。梶原には「ベトナムへは行くな」と言われた。しかし出向いてまでも、梶原を知りたい。最後まで奈々子は理性を超えられなかった。世界や戦争を観てきた梶原は視野が広くなり過ぎた。解説の通り梶原にとってのベトナムは「理想」あの時のサイゴンではないのはわかっていた。しかし奈々子にとっては「梶原の内部」であった。だから梶原は行くなと言った。個人的には、やはり結婚や恋愛はもっと純愛がいい。
2019/04/16
お静
男の中にあるベトナムが今も幻のように存在し、主人公はそのベトナムを追い求め最終的には新しい自分への扉を開く。熱狂しているように見えても一方で冷ややかに状況を見ている主人公のしたたかさが絶妙なバランスをとっている。
2017/06/05
カーミン
惹かれていた梶原ととうとうベッドイン。深い関係になるが、梶原は結婚という言葉を口にしない。そんな時、奈々子に想いを寄せる男性から、奈々子は梶原の本当の姿を聞くが・・・・・・・・。結局奈々子が梶原の本当の姿を聞くのを拒んだため、私達読者も梶原の本当の姿がわからない。ここまで話をもりあげたのならば、梶原の本当の姿を書いて欲しかったな~~。
2013/02/05
usaco*
下巻になってうーむ。解説を読んで、最後の文で、そういう読み方もあるかと思った。そんなに美しい言葉でしめる感じには思えなかった。確かに奈々ちゃんはとても魅力的だけど、共感はあまりできなかった。時代かしら。
2012/06/04
Deer Book
林さんの書くファッション業界は楽しくて好き。 あなたを、こんなふうにベトナムまで来させた人。あなたは、その人のことが好きで好きでたまらないのよ」ベトナムからの帰国後、梶原との恋にのめり込みながらも、29歳の奈々子の心が更に求めていたものは何だったのか。からだだけでも心だけでもない、現代の本当の愛のあり方を問いかける。本格恋愛小説。
2018/02/17
感想・レビューをもっと見る