AV女優 (文春文庫)
AV女優 (文春文庫) / 感想・レビュー
みゃーこ
この著者の女優一人ひとりに向けるまなざしとか人間性とか感性の鋭さとか表現の仕方とか芸術性にひきこまれる。濃い生き方が詰まっていて、いろんな生き方がそこから伝わってこれは本当にすごい作品だと思った。ちゃんとした文学だと思う。永沢さんと言うライターの人生そのものも重くどっしりと伝わってくるけれど読んでもらえれば分かると思う。「ほんとに貧しさというのは存在する。そしてまた、階級も存在する。ただ、これまでの貧しさや階級でしか現実を見ようとしていないからこの国の「豊かさ」の中の貧しさや階級と言うのが見えなくなってい
2013/05/05
かわうそ
★★★★★ノンフィクションの傑作。立花隆先生が感動した気持ちがよくわかる。本当にいい本なので特にAVに偏見を持ってる方に読んでほしい。この著者は本当にAV業界あるいは一人一人のAV女優を愛しているんだと思った。AV女優の生い立ちが苦難の連続で涙が出てきそうだった。藤岡未玖は実の母親の借金を返済するためにAV業界に入った。小沢なつみは幼い頃に養子に出され養父と養母と暮らすことになったのだが、小5の時、養母が突然消えた。毎日養父に犯されたという。その後、養父の弟に預けられたが、弟にも犯されたという。
2016/09/28
飯田健雄
「AV女優」は、20才代の男性に読んでほしい本。結局、恋愛や結婚は、「体=セックス」だけではなく、究極的に異性の生きざまやその雰囲気にひかれる「女性の後背地=精神的部分」にあることを教えてくれるからである。永沢光雄のインタビュー方法は、哲学(現象学)でいえば、「エポケー」(判断停止)の接近方法が、42人のAV女優の生き方をバイアスなく、客観的に、いきいきと描き切るところが秀逸である。42人の女優の中には、私の大好きだった女の子もいます。いまも好きかって?それは、そうです。体だけではないですから。
2017/07/14
シンヤ
【図書館本 】『「王様のブランチ」が恋した本』に紹介されたもの55/144冊目。この42人の出てくる人の中には色んな人がいるな。根が陽気な人もいれば、壮絶な経験をされている人がいる。ノンフィクション、本音で語られているのでその事実に目を背けたくなる人と、そうでなく現実の中で何か心に残る人、分れると思う。20年ぐらい前の本ではあるが、当時は反響があったとのこと。うん、いろんな人がいる…。
2017/11/19
Koning
続編を先に読んでしまったのだが、こちらは90年代前半のインタビュー集。なんというか、時代を激しく感じるというか、あぁそうだったよねぇ(いろいろな意味で)というインタビュー集だった。インタビュアーの人となりは大体インタビューで見てきたとおりなのだけれど、解説部分にあった写真で確かに2丁目の中華屋でチャーハンつっつくおっさんってこういう感じの人いたねぇといった感想も(w。まぁ、本当に普通のエロいけれど小心者のでも憎めないおっさん。
2013/07/25
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