愛才 (文春文庫 お 21-6)
愛才 (文春文庫 お 21-6) / 感想・レビュー
ゆるるん
男二人と女一人の三角関係を描いた本。ただの三角関係ではなく、全員どこかがおかしい。奈子は当たり前のように浮気をし、それを夫に逐一報告する。そして夫はそれを容認する。間男は堕落した役者。何より、この不思議な夫婦の関係に納得がいかないのは私だけでしょうか。お互いの浮気を容認し、応援するような二人は読んでて現実感がわかなかったです。こういう関係もありなのかな・・・常識という枠に捕らわれたまま読む小説ではないように感じました。そして、その枠に捕らわれたまま読んだ私の姿勢は、私に最悪の読後感をもたらしました。
2013/09/16
ダイキ
解説・久世光彦。失楽園。成熟と頽落のあわい。成熟への焦燥、頽落への看過。一の完成としての死。 「死は一切の罪悪を消滅させますから、どうか故人を許して貰いたいと思います」(川端康成)。 「ぼくは、いったい何に手招きされたのか。(略)それは、この建物に入った瞬間からぼくを襲った、我慢がならない、〈死臭〉に似た〈ある匂い〉ではなかったか。(略)なべて〈文芸〉というものの領域は、〈異形の者〉の生地であり、聖地ではなかったか。(略)大袈裟に言うなら、これは〈異形の者〉たちの《創世記》かもしれないのだ。」(解説)
2020/09/17
Chloe
「恋人」や「夫婦」とは制度化されたものでしかないのか。その形式は個々が話し合い、考えていくのが一番なのか。どうなのか。
2008/07/12
ΑΠΟΛΛΩΝ
読後になんとも言い難い不快感が残りました。 んー・・・もう読まないかな。
2012/07/31
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