「この国のかたち」の十年 司馬遼太郎の「かたち」 (文春文庫 せ 3-7)
「この国のかたち」の十年 司馬遼太郎の「かたち」 (文春文庫 せ 3-7) / 感想・レビュー
kawa
司馬先生の晩年10年、執筆していた「この国のかたち」の原稿に添えられていた文藝春秋編集部宛ての手紙をリード素材にして、司馬先生のあれこれを追う優れ本。司馬ファンとしては、「坂の上の雲」のその後の物語が何故描かれなかったか等、なるほど、なるほどが目白押し。「この国~」も未読だしまだまだ嬉しい悲鳴。
2020/09/13
小太郎
この本を読んでどうして司馬遼太郎が「韃靼疾風録」のあとに小説を書かなかったのかが分かりました。ここで取りあげられている「この国のかたち」は断片的にしか読んでいません。量もさることながら私は司馬遼太郎の真骨頂はやはり小説ではないかと思っていたからだと思います。勿論「この国のかたち」は「街道を行く」のように示唆にとんだエッセイなので読みごたえはあるんですが。関川は「この国のかたち」に添えられた未発表の書簡や資料をもとに最晩年を含めた司馬遼太郎の全貌を明らかにしています。
2021/04/26
がんぞ
『21世紀の君たちへ』で小学生に「私は見られない21世紀」と書いた時は70歳、2001年には77歳だが、生物学的寿命より“惚ける”ことを極端に恐れていて/『
2020/11/06
まさにい
もう一度「この国のかたち」を再読しようと思っていたのだが、その前にこの本をよんで、ポイントを押さえてみようと思って読む。司馬遼太郎が亡くなって今年で20年になる。晩年の司馬さんが何を思っていたのか。その後の20年で何が変わったのか。そこら辺を再認識したかった。
2016/06/03
さるぼぼキング
司馬遼太郎晩年の随筆「この国のかたち」、その編集者への手紙を通して司馬遼太郎の「かたち」を浮き上がらせる。 司馬氏からすると、氏の読者である大衆は経済発展に突き進んだ結果、地価の暴騰に狂奔し、人心を荒廃させていくように見え、失望していたのだろう。 しかしそれも昭和における「坂の上の雲」を目指して進んだ結果であるという矛盾に悩みながら晩年を過ごしたようだ。 今、未曾有の震災を経て立ち上がろうとするこの国に司馬氏ならどういう指針を示し得たろうか。。
2013/05/31
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