豪雨の前兆 (文春文庫 せ 3-9)
豪雨の前兆 (文春文庫 せ 3-9) / 感想・レビュー
よし
「豪雨の前兆」という題のもつ秘めた激しさに惹かれ、読んでみた。内容は、漱石の「修善寺大患」の頃の豪雨と重なっていた。始まりは、いきなり、映画「張り込み」の昭和30年代の汽車の名シーンが飛び込んできた。夜行急行列車「西鹿児島行」がタイトル。今までの随筆と全く切り込み口が違う。清張の点と線。小津監督の「東京物語」・・。漱石、啄木、志賀直哉、森鴎外などの文豪たちが同時代を生き、しかも生活の上で身近に接していたという驚き。「藤沢周平という人生」もまた、興味深かった。関川夏央というエッセイストを知れてよかった。
2016/11/08
AR読書記録
ちょうど梅小路蒸気機関車館に行ってきたところだったので、鉄道エッセイ部分からかなり興味深く読めました。32時間かけて東京から鹿児島へ走る列車、いいなぁ。ほんまに、今、新幹線に乗っている我らはただ運搬されているものに過ぎないなぁ。あと司馬遼太郎を通して韓国、日韓関係について書かれている幾編かは、今それを考えるにあたっても知っておくべき点をいくつも含んでいるように思う。エッセイ集なので、ほかもどれも短いけれど、ひとつひとつもっとじっくり書かれているものを読みたいな。
2015/01/25
さえきかずひこ
過去の様々な小説家をめぐって関川夏央独特の古めかしく、端正なエッセイが集められている。水村美苗の解説も要を得ていて素晴らしい。
2012/03/08
まも~
変わった構成である
2010/06/02
さるぼぼキング
明治~昭和までの文人達の作品を通して時代の変遷、空気感を伝えてくれる。 未読の題材も多かったが、作品の解説が本旨では無く、作品を通して時代を見るという意味では問題無く楽しめた。
2013/06/13
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