受け月 (文春文庫 い 26-4)
受け月 (文春文庫 い 26-4) / 感想・レビュー
やっさん
★★★☆ 妻の推薦で拝読。短篇集だが、どの話も〝野球〟を通して人生を切り拓く男を描いている。登場人物の微妙な心の動きや物事の趣を、小難しい言葉を使わずに繊細に表す描写力には感服。
2018/10/21
おしゃべりメガネ
さすが伊集院さんの直木賞受賞作品です。七編からなる短編集ですが、どの話も本当に人と人との関わりや生きざまがステキに描写されています。とにかく雰囲気が大人で、他の作者さんではなかなか醸し出せないような世界をしっかりと綴っています。まだ他の作品はあまり読めてませんが、伊集院さんは本当に野球を愛してるんだなぁと感じる作品でもあり、野球との関わり方が本当に多様で、野球が好きな方はより楽しめる内容かと思います。親子の話や引退(退職)間近な話など、人生にどこにでもあるような出来事をステキに綴る伊集院さんにハマります。
2019/07/20
kaizen@名古屋de朝活読書会
【直木賞】短編7話。夕空晴れて、切子皿、冬の鐘、苺の葉、ナイス・キャッチ、菓子の家、受け月。野球を題材に取り入れた人間身あふれる物語群。野球が嫌いな人でも、軽く読めそうな展開。受け月に祈るとよいことを知る。
2014/02/09
遥かなる想い
夏目雅子の夫という先入観とは異なり,野球への想いがよく出た作品。
2010/04/26
びす男
かつて、野球は国民的スポーツだった。そんな郷愁もあって、味わい深い短編集だ■ベタで、途中の語りも長かったが、トップバッターの短編が良かった。「俺は野球というゲームを考え出したのは人間じゃなくて、人間の中にいる神様のような気がするんだ」。僕らはグラブを見たらはめて、バットを持てば振る。神様にそう決められていたみたいに■主人公は、いずれも年齢を重ねた野球「小僧」たち。挫折したり大切な人を失ったりしながら、心だけは小僧のまま――。それが悲しいのか、喜ばしいのか。分からないまま、心だけがわずかに震えるのを感じた。
2018/02/22
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