101個目のレモン (文春文庫 た 31-4)
101個目のレモン (文春文庫 た 31-4) / 感想・レビュー
ヴェネツィア
俵万智さんの第3エッセイ集。彼女の30代後半の時期にあたる。前半のエッセイは、折々に詠まれた歌をスパイスに、しかも俵万智さんの感性の豊かさも感じられて楽しく読める。ただ、後半は色々な媒体に書かれた、本の紹介や劇評など、やや寄せ集めの感はまぬがれない。東京に住むことの最大の幸福が、毎日いろんなところで新作(もしくは新演出)の劇に出会えることというのは、まさにその通りだろう。今の動きつつある現代芸術の、まさにその現場に立ち会うことになるのだから。その意味では、東京、ニューヨーク、パリはまことに稀有な街なのだ。
2014/10/12
masa@レビューお休み中
どこからでも読める。好きなときに読める。雑誌や新聞、本に書かれたエッセイをひとつにまとめた一冊。俵さんの文章というのは、熱を含んでいても、どこか淡々とした印象がある。だからなのか、短歌と並べてみると、歌が一層引き立つ。比較の妙であろうか。一番好きなのは「弟の結婚」。弟さんが入籍されたこと、デートをしたこと、式を挙げたことが短い文章に詰まっています。その文章の合間に短歌があるのですが、絶妙な加減で挿入されてることで、更に情感が増すのです。俵万智さんの短歌いいですね。年を経てわかる味わいなのかもしれないなぁ。
2012/10/24
双海(ふたみ)
万智さんって相変わらず可愛らしい文章だなぁと。北杜夫さんとご近所だったなんて羨ましいですね。そうえいば共著に『竹取物語・伊勢物語』(21世紀版少年少女古典文学館)がありますね。
2014/03/31
双海(ふたみ)
約7年ぶりに再読。著者30代の頃のエッセイ。また新しいエッセイ集を出してくれないかな。短歌とはまた違った切り口から著者のひととなりを知ることができます。面白い。
2021/08/21
ikedama99
読んでいて楽しくなる本。ゆっくり読めました。本のヒントももらいました。
2016/10/20
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