百人一酒 (文春文庫 た 31-6)
百人一酒 (文春文庫 た 31-6) / 感想・レビュー
ヴェネツィア
歌人の俵万智さんによる、お酒にまつわるエッセイ集。かつて、大阪朝日新聞の夕刊に連載されていたもの。この人は歌も佐々木幸綱門下生らしく自然体なのだが、エッセイもまた洒脱。しかも、彼女がこよなく愛するお酒のお話ばかり。なにしろ、この人はポンペイ展を見に行っても、気になるのは当時の人々のワイン事情というありさま。また、歌人仲間とのみちのく旅行でも、「寝ているとき以外は3日間ずーっとお酒を飲んでいた」というほどの強者。お酒を飲む人からは共感されそうだが、それにしても…。紫綬褒章受章おめでとうございます。
2023/11/04
かずー
俵万智さんのお酒に関するエッセイ集。1つのエッセイは2ページ程度なので読みやすい。ワイン、日本酒関連が多かった。何百万もするワインが登場してびっくり、私は1000円以内のワインしか飲まないので一生飲めないと思う。どんな味だろうか、そもそもその値段を出す価値があるのか疑問であるが。気になるお酒、イベントがあると知り合いが集まり旅するのは楽しそうで羨ましい。大阪にある200円で日本酒の試飲ができる島田商店地下セラーに行ってみたいと思った。象鼻杯も気になった。
2021/03/14
Shoji
なんともいいタイトル(書名)ではないですか! その内容は期待を裏切らなかった。 歌人とは高貴なる方と思いきや、単なる呑兵衛であったのだ。 日本酒やワインに始まり椰子酒に至るまで、酒飲みの気持ちを知り尽くしたエッセイ。 ただ、残念なことにこの本を読んだたけでは酔えないのだ、、、、
2016/03/08
Saki
俵万智さんが新聞に投稿した、お酒にまつわる100の短いエッセイ集。ビール、日本酒、焼酎、ワイン、ウイスキー、カクテル、紹興酒などなど…実に色々なお酒が話に出てくる。今はあるかどうかわからないけど、美味しそうなお店の情報も沢山紹介されていて、これも全部行ってみたくなる。ボトルキープという日本の文化が、信用商売から成り立っていると言う話と、俵さんがお酒が好きすぎてゴールデン街のバーでバーテンとしてバイトをしちゃう話が好き。特にバーテン体験記は、限られた予算でお酒に合う肴を作る様子が生き生きしていて素敵。
2021/03/01
みさどん
筆者のお酒好きがよくわかる。自分は本当の酒飲みとは違うけれど、アメリカでランブルスコを教えてもらって幸運だった。軽くて自分にちょうど良く、好みの味なのだ。お子ちゃまお酒とも言うけれど、日本で箱買いして人にせっせと薦めたこともあった。本に出てくる飲み方や店など、実現させたい。でも、もう10年以上も前の記事だから、ずいぶん違っているのかな。さすがに文章がお上手。歌を読む人は不要な言葉を使わず、まとめることがうまいなと。
2016/04/08
感想・レビューをもっと見る