桑潟幸一准教授のスタイリッシュな生活 (文春文庫 お 23-3)
桑潟幸一准教授のスタイリッシュな生活 (文春文庫 お 23-3) / 感想・レビュー
散文の詞
-呪われた研究室- タイトルからは想像できなきくらいのスタイリッシュな生活を送っている准教授の話です。ところどころの太字のせいかテンポやリズム感の良さは、驚異的です。ちゃんと、オチ(?)がついてて、まあ、ミステリとは言えないかもしれないけど、それなりに面白かったです。 -盗まれた手紙- これまた、思った通りの展開でサラッと読めます。 -森娘の秘密- もう、ここまでくると、なんとなく誰が解決してこんな感じで終わるのだろうって解ってきます。 こんなのも有りかなって思わせるのはある意味すごいです。
2020/11/02
gonta19
2013/11/9 Amazonより届く。 2022/9/23〜9/30 2年ぶりの奥泉作品はクワコーシリーズ。 廃校寸前のレータンから脱出し、千葉県にあるたらちね国際大学へと赴任したクワコー。文芸部の顧問になり、個性溢れる部員たちと、学内で起きた不思議な事件に巻き込まれる。「呪われた研究室」、「盗まれた手紙」、「森娘の秘密」の3編。ホームレス女子大生ジンジンが良いキャラ。続編にも期待。(解説は辻村深月さん)
2022/09/30
KAZOO
シリーズ2作目です。最初はすごい長篇でしたが今回は3つの短編が収められています。短編とは言いながら連作で全体で一つの作品です。大阪から千葉の市原の近くの大学へ転勤してきます。短大を4年制大学にするためですのでまだ学生数も少なく、授業のコマも少なく給与もあまりないようです。女子学生などのやり取りやその生活ぶりなどがコミカルに描かれているようで表紙の絵とはそぐわない主人公の感じでした。
2019/02/18
ちょこまーぶる
あの「シューマンの指」の作者の方の作品とは思えない萌え感満載の一冊でした。大阪から千葉の大学に転職し、収入が減ってしまってどのように生活をしていこうかと思案するクワコー准教授には妙に共感してしまいましたね。さして、コスプレ学生の集まる文芸部の学生とともに、どうしようもない事件(僕はそう思うんですがね)を解決し、女子学生たちに表面的には邪険に扱われながらも、彼女たちとの信頼関係が成り立っていく姿が微笑ましかったです。それにしても、読んでいるとクワコー先生の容姿は、表紙の姿とはかけ離れているんだが・・・。
2015/10/16
buchipanda3
シリーズ短編集。ぶひゃひゃ、楽しい。ジャンルで言うと何だろう、やっぱユーモアミステリかな。文章は悪ふざけしてるけど何か整っていて脱力系純文学な感じ。ヘタレで自虐的でいいところがない桑潟幸一准教授、通称クワコ-。そんな彼がたらちね国際大学へ赴任して巻き込まれた怪事件を解決していく。といっても解決するのは彼が顧問する文芸部の女子たち。これが個性派揃いで彼女らの会話のノリが可笑しくて堪らんかった。アンドレ森の正体が明かされたときなんかもう。各話の謎解きも楽しめたし、クワコーと文芸部の面々の話をもっと読みたい。
2019/05/14
感想・レビューをもっと見る