詩歌の待ち伏せ 3 (文春文庫 き 17-6)
詩歌の待ち伏せ 3 (文春文庫 き 17-6) / 感想・レビュー
yumiha
再読。珍しいことに初読の記憶が残っていた。プレヴェール「朝食」の訳の違いと天野慶の短歌は、印象が強かったのねん。翻訳をするとき、「原作者には寝ていてほしい」という柴田元幸の言葉にふむふむとうなずく。「原作+感性や表現力」を翻訳ととらえるなら、翻訳者にとって試される思いがするからだろう。今回は、藤原実方VS藤原行成が面白かった。百人一首「かくとだに・・・」の実方の才気煥発の和歌。実務家として一流で、清少納言との交流もニヤリとさせてくれる行成。私の好みは行成に軍配を上げる。
2020/05/10
yumiha
翻訳の違いによる面白さや怖さを、プレヴェール「朝の食事」や百人一首の和歌などで、丁寧に教えてくれる。やっぱ北村薫は、すごいっす。たぶん蔵書量は、ハンパぢゃないんでしょうなあ。それに加えて、その一節をちゃんと記憶しておられるのがすごい。ワタシの脳細胞は、ど~だっていいことしか残してくれないもんなあ…。待ち伏せに出会うためには、それだけの機会と感性と記憶力が要求されるように思ふ。
2012/10/11
tanuki
詩の章を拾い読み「木村信子 しっぽを捨てる」の本と覚えておこう
2016/05/29
セルジオ肥前
北村さんの著作で無ければ、このシリーズを手に取る事は無かったろうと思う。これまで詩にはあまり関心が無かったが、少しは面白みを感じる事が出来た。
2013/05/02
kochi
詩や和歌を読むのは苦手だけれど、このシリーズを通じてだと、なぜかすとんと心に落ち着く。味をしめて、詩集等に単独で挑戦するんだけれど、やっぱり駄目だ…の繰り返し。
2010/01/16
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