お吉写真帖 (文春文庫)
お吉写真帖 (文春文庫) / 感想・レビュー
gonta19
長らくの積読本 2009/10/5〜10/6 帰りの電車内で安倍龍太郎著「お吉写真帖」を読了。 明治維新前後に西洋技術に悪戦苦闘した人々を主人公にした短編集。安政の大地震で破損したロシアの軍艦ディアナ号の代替戦を建造せよと命じられた船大工・寅吉の奮闘を描く「ヘダ号建造」、絵師を志したものの挫折し、写真に活路を見出した桜田久之助を描く「お吉写真帖」、緒方洪庵の開く適塾で医学に精進しながらも片思いの相手に心を焦がす長与専斎を描く「適塾青春記」、欧州留学が決まり希望に胸を膨らませる西周が幕府の旧体制派との軋轢
2009/10/06
鬼山とんぼ
この著者にしては軽いタッチの短編集だが、非常に切れ味、読後感がよい仕上がりになった。上田寅吉は著者の「開陽丸北へ」や佐々木譲「武揚伝」にも登場する人物、最後の贋金作りの話は佐伯泰英の「鎌倉河岸捕物控・店仕舞い」の下敷きになっていると思う。
2017/02/15
AR読書記録
なんだろう.一話一話の骨格となる話もしんみりよいのだが,ところどころの一場面だけにでも,ほろりとさせられることがよくあった.ものすごくうまい,とか,名作,とかいうかんじではないんだけど,心にすっとしみわたる佳作ってかんじ...? 偉そうな言い方をしてしまいますが.
2011/03/20
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