増補新訂版 アンネの日記 (文春文庫) (文春文庫 フ 1-4)
増補新訂版 アンネの日記 (文春文庫) (文春文庫 フ 1-4) / 感想・レビュー
hiro
池上彰さんの『世界を変えた10冊の本』を読み、その10冊のなかの1冊である、この本を読むことにした。この日記は途中で終わることを知っていて読むのはつらかったが、読み終えてこのフィクションではないユダヤ人少女の日記だからこそ、世界を変える力がある本だとあらためて思った。また、いつナチに見つかるかもしれないという恐怖のなかでの人間関係、ペーターとの恋等々、隠れ家での生活を描くアンネの筆力には驚かされた。しかし、アンネの死後70年が経って、今世界で起こっていることを考えると、人はこの間、何を学んだのだろうか。
2015/02/22
kaizen@名古屋de朝活読書会
10代で読んだときは、最後まで読めませんでした。 悲しい物語を、読んで、自分が何もできないことを知って、途方に暮れていました。 完全版が出たこともあり、文庫にもなっているので、大人には手軽に読めるようになっていることを知りました。 翻訳:深町真理子
2012/05/07
ykmmr (^_^)
今の世情でもある。アンネ・クランクは伝記の方を良く読んだので、本人の性格・家族関係・日記を書き始めた経緯・隠れ家生活・ペーターとの恋・収容所の件…。それなりに知ってはいる。まずは、何も制約のない、「心の拠り所」を作った事に、彼女の賢さを感じる。無のままというか…自分らしくというか…現在の私たちも、皆こんな場所があって良い。彼女のように文章に纏める事でも良いし、鍵付きブログに書くとか。私がやっているのはそれ以外に、幼少から一緒にいるぬ○ぐるみたちに話かける事なんだけど。私は賢くはないが、
2022/04/30
青葉麒麟
アンネと同じ12歳だった頃の私にはこんな確りした考えは持てて無かった。凄い聡明な少女だったんだなと実感。しかし母親とあまり上手くいって無かったのには驚いた。
2012/03/03
のっち♬
第二次大戦中オランダで潜行生活を送ったユダヤ少女が遺した日記。全員が自己主張を通そうとする軋轢の中で彼女は鋭い観察眼と批判精神を自他に向けていく。自分は複雑で誰にも理解されない、他人と違い視野が広くて自己を俯瞰視できる、子は迷わない親より絶対的に不幸といった他視点に立てない若き視野は"安易"や"不寛容"を含有し、閉塞環境により内面と外面が乖離する葛藤や自他の理想像化は全員が抱えていたと思う。あらゆる不自由をユーモアまじりに描く道化語りは才能を感じさせるし、自立や平和への訴えは長く読み継がれるだけの力強さ。
2023/11/29
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