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最後の瞬間のすごく大きな変化 (文春文庫)

最後の瞬間のすごく大きな変化 (文春文庫)

最後の瞬間のすごく大きな変化 (文春文庫)

作家
グレイス・ペイリー
村上春樹
出版社
文藝春秋
発売日
2005-07-08
ISBN
9784167661991
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最後の瞬間のすごく大きな変化 (文春文庫) / 感想・レビュー

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ケイ

今の私の波長とこの短編たちのもつ波長とが全く噛み合っていない。話が胸に響いてこない。ここの主人公たちは、親やファミリー的な物との強いつながりを持って暮らしている。話の時点で距離はあったとしても、自分の夫や恋人よりも血のつながりがしっかりしてるようだ。母親との場合は愛憎的なものを抱えていても、父と娘には大きな愛が横たわっているように思える。たぶん、それが今、私が直視できないもののために、これらの短編たちのストーリーに入っていくのを拒んでいるのだと思う。この表紙が一番好き。素直に惹かれる。

2016/10/01

chantal(シャンタール)

【第166回海外作品読書会】さすがの村上さんも相当翻訳には苦労したようだ。日本語を読んでいても、かなり根気よく真剣に読まないと、そのうち訳が分からなくなってくる。ちょっと油断するとあれ?あれ?となってしまう。「98%までは原文に忠実に、残りの2%はオリジナルの文章のリズムを維持するよう」心がけたそうだが、正にこの短編集は深く考えずそのまま勢いで読んでしまう方がいい。それくらいリズム感のあるグイグイ引っ張る文章。でもどこか桜木紫乃さんを思わせる(もっと明るい雰囲気だが)文章が社会的弱者の悲哀を感じさせる。

2020/10/11

ヴェネツィア

かつてのニューヨークのユダヤ系社会というのは、知識として何分かは了解しているつもりでも、なかなか感覚として体得できるものではない。ここに収められたいくつかの短篇(とりわけフェイスもの)は、そうした感覚を様々な角度から伝えているように思う。ただし、言葉そのものは平易なのだが、内容的にはなかなかに難解であり、小説世界に入り込むのも必ずしも容易ではない。私は残念ながら、現時点では翻訳者の村上春樹が言う「強く深く受け入れる」読者にはなれなかったようだ。

2012/10/17

あふもん

再読2。いやぁおもろい!正直一回目に読んだ時は自分が未熟だったからなのか単に集中できてなかったからなのかを全く思い出せないくらいにこの本を理解出来なかった。読み返して一つも話を覚えていなかった。なので前回の感想がそれはそれは薄っぺらいものとなってしまっていました。が今回はどの話も刺さる刺さる。表現も新鮮でキラキラしてて印象的だ。まさに春樹氏の言う中毒性に侵されてしまいました。というわけでとりあえずボクは頭をクリアにして集中できる時に読むことをオススメします

2017/05/31

こばまり

10年前に最初の一編を読み自らの無能を恥じてそっと頁を閉じた本書。翻訳者の村上春樹氏によるあとがきを先に目にするべきだったのだ。寡作イエス、本国での絶大なる評価イエス、独特のグルーヴを有し決して御しやすいタイプではないおぉそうだったのか!確かに独特。でも10年経った私はこのグルーヴ、嫌じゃない。読了感はぼんやりと切なくなるものだったけれども。

2016/01/03

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