生誕祭 上 (文春文庫 は 25-4)
生誕祭 上 (文春文庫 は 25-4) / 感想・レビュー
遥かなる想い
バブルの時代に踊る男女の生き様を描いた作品である。金至上主義の考えが 徹底され、 痛快である。堤彰洋と幼馴染 麻美を 軸に 夜の狂乱の時代が軽快に描かれる。 誰一人として 共感できる人物が いない中、上巻は 欲望のおもむくままに 進む。
2023/05/17
★グラスハート★
2.0 80年代後半のバブル絶頂期。地上げマネーゲーム。大金を動かす快感に酔いしれ、爺ちゃんの十字架の教えと欲望にまみれ真面目だった彰洋に変化が。 馳星周っぽさは後半どうなるか?どのようなドンパチになるのだろう…。
2021/10/04
巨峰
バブルの時代。騙し合い。男と女。成り上がり。銀行。ノンバンク。地上げ。組織暴力。セリカ。精液。高級ホテル。マハラジャ。嘘。嘘。嘘。金。
2024/02/03
Tetchy
狂乱のバブル絶頂期を舞台に億単位の金が躍る世界を描いた作品。金を動かし、金の魔力に憑りつかれ、金に溺れる人々の虚構のダンスが繰り広げられる。一癖も二癖もある人物たちの関係が複雑に絡み合い、欺瞞と憎悪と裏切りの黒いゲームが繰り広げられる。それは人心操作のヒエラルキーとでも云おうか。麻美は波潟を操り、美千隆に操られる。美千隆は麻美と彰洋を操り、波潟に真意を悟らせない。波潟は美千隆に大いに疑念を抱きながら彰洋を受け入れ、利用する。その3人に翻弄される彰洋。僅かに残っていた純粋さはすり減り、自我崩壊が進んでいく。
2013/01/23
keith
馳星周の最新作「復活祭」を読もうと思ったら、どうやらこの「生誕祭」の続編らしいとのことで慌てて手に取った。彼の文章はセンテンスが短くて、すごく読みやすい。物語はバブル期を舞台に欲にまみれたロクでもない奴らの騙し合い。長編だがそのことが気にならないほど面白い馳ノワールの世界。
2014/12/05
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