小学五年生 (文春文庫 し 38-8)
小学五年生 (文春文庫 し 38-8) / 感想・レビュー
新地学@児童書病発動中
小学五年生を主人公にして語られる十七編の物語。懐かしい子供の頃にタイムスリップできる。ここで描かれているのは昔の自分であり、友達であり、クラスメートだと思う。少しずつ季節が移り変わっていくところが絶妙な設定で、一番最初の物語では桜が出てきて、最後から二番目の物語ではバレンタインデーが描かれている。まるで自分が経験したかのように、子供の繊細な心の動きを描き出す重松さんの筆はうっとりした。どの物語も良いのだが、私が特に好きなのは「バスに乗って」。子供が一歩大人に足を踏み出す瞬間が鮮やかに描かれていた。
2016/07/26
あまみや
現代文の授業で『タオル』を読み、再読。 話がすごく懐かしく感じた。小学五年生はコロナで当たり前の行事すらもできなかったので、羨ましさも少し。
2024/06/11
Tanaka
南小、フォーエバーとタオルを以前読んだことがあり、たまたま同じ本に収録されていると知ったので読んでみた。 久しぶりの重松さんの作品だったけど、安定の面白さ。
2023/03/01
青葉麒麟
久しぶりに重松作品を読むとメンタルが落ち着きます。微妙な小学五年生の気持ちを本当によく知り尽くしていて凄い。急に男子と女子の距離が離れたり、プールの授業中の恥ずかしい目のやり場に困る気持ちとか昔を思い出しました。「ケンタのたそがれ」「バスに乗って」が好き。
2018/06/23
mmts(マミタス)
どちらかと言えば、既に大人になった人が読んだ方がしっくりするように思いました。ノスタルジック?な内容ですし、きっと現代っ子だと馴染みがないような部分もあるように思いました。私自身がギリギリ昭和生まれなので、やっぱり一概には断言は出来ませんけど、現代っ子からすればインターネットに関する話題が皆無なのは不自然じゃないでしょうか。素敵な小説ですが、あんな時代があったなーって懐かしむ内容だと思いました。もちろん、妙に大人びた子供、まだまだ幼いままの言動など、その辺の描写は重松さんには敵いません。
2015/05/31
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