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旅行者の朝食 (文春文庫 よ 21-2)

旅行者の朝食 (文春文庫 よ 21-2)

旅行者の朝食 (文春文庫 よ 21-2)

作家
米原万里
出版社
文藝春秋
発売日
2004-10-08
ISBN
9784167671020
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旅行者の朝食 (文春文庫 よ 21-2) / 感想・レビュー

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ヴェネツィア

「生きるために食べる」にあらず、「食べるために生きる」という米原万里さんの食にまつわるエッセイ集。今回は、通訳の苦労話や異文化のお話は、いつもに比べるとやや控えめ。もっとも、タイトルの「旅行者の朝食」はロシアの笑話から。なるほどそういう意味だったのか、と納得。本書は、全編にわたって健啖家の万里さんらしさに溢れている。その反動で、かつて『マイナス50℃の世界』では、あんなだった万里さんが大きく変貌することにはなったが。楽しく食べて、楽しく書いているのだから、ご本人はそれでいいのだろう。もちろん、読者もだ。

2015/01/30

アン子

私も「食べるために生きる」タイプの人間なので共感しか無かった。 現在日本では世界中の料理を食べることができる様になったが、食べるだけではなくシチュエーションや想いによって味や記憶が全然違うものになるって事も改めて認識。 ちなみに私は必ず帰りの飛行機の中で無性に「卵かけご飯」が食べたくなります。 著者の叔父さんの様に死ぬ間際「駅弁は八角弁当にしなさい」みたいな台詞を言えたら幸せだろうな〜

2021/02/24

ゆいまある

世間知らずなのでこの人を知らなかった。ロシア語通訳者だから自分に縁がないと思い込んでいた。食べ物エッセイ素晴らしく面白い。子供時代をプラハのソビエト学校で過ごした経験から、ヨーロッパ全域の知識も多く、インテリ一族だからか兎に角博識。そして食いしん坊。食べ物の為なら世界中何処へでも行く。ハルヴァというお菓子を探すエピソードの執念がもう凄くいい。未知のお菓子ってワクワクするよね。この本の中の日本は私が子供の頃の日本で、当時一番のレストランと来たら大阪のロイヤルホテルだよなと思ったらやっぱり出てきた。嬉しい。

2021/02/14

猿吉君

出てくる食べ物がとにかく食べたくなる、知的かつ大食いで早食いの米原節が堪能できる食中心エッセイでした。①超まずい缶詰と幻の食べ物ハルヴァがどうしても食べたくなります、ハルヴァの方はどんな食べ物なのかもよく判らないので興味深々です!②めちゃ寒い時のロシアで魚釣りしたくなります。③1日6食当時のロシアに住みたい。④昔話は実はこうだったネタもそうだったのか!とびっくりします。点数85/100→文章が上手くてネタも面白い、このラインでもって書いて欲しかった、女性版外国まるかじりシリーズみたいでした(^u^)

2020/12/25

seacalf

久しぶりの米原万理本。博識な知識量と少々ひねくれたユーモア&痛烈なアイロニーがバランス良く、ついニヤリとさせられるご自身の体験談が随所にあらわれ、大変に楽しいエッセイ。通訳で赴くロシアでの経験や子供時代のプラハでの思い出、あまり馴染みのない国での食エッセイ、身近な食べ物の意外な歴史、長期海外生活者が切望する日本食など、ジャンルは多種多様。並々ならぬ情熱を傾けて語られたハルヴァは、なんとしても食べたくなる。ストロガニーナも食べたい!全編、気が利いた話の運びはさすが。今回も愉快な時間をありがとう、万理さん!

2017/03/29

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