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犬吉 (文春文庫 も 18-3)

犬吉 (文春文庫 も 18-3)

犬吉 (文春文庫 も 18-3)

作家
諸田玲子
出版社
文藝春秋
発売日
2006-03-10
ISBN
9784167677039
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犬吉 (文春文庫 も 18-3) / 感想・レビュー

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moo

今でも作品として圧倒的人気を博す赤穂浪士であるから、当時の人気たるや、すさまじかったんだろう。逆にそのせいで全員切腹になったとも言われるし。そんな夜、全く別の戦いも。犬吉を、憐れと思うか、彼女なりに幸せだったのではと思うか。

2018/02/08

mashumaro

歴史に名だたる悪法、生類憐みの令。犬にとっては、全くありがた迷惑この上ないですね(ーー;)我が家でもワンコを飼ってましたが、十数年も一緒に暮らせば家族と同じ。亡くなった、ましてや殺された後の犬吉のやり場のない哀しみは、今でいうペットロス、切ないほどわかります。犬の臭いや吠える声、手を舐めたり、すり寄って甘えてくる仕草など、五感に訴えかけてくるようでした。最後に生きる希望を取り戻した犬吉、人間を立ち直らせることができるのは人間だけなんですね。清々しいラストでした。

2020/02/21

fukufuku

赤穂浪士の討ち入りがあった日の夜に、中野のお犬様のお囲いで起きた出来事。 そういえば、生類憐れみの令で町人武家等の苦労はよく聞くけれど、中野のワンワンvip roomがどんな風になっているかはあまり気にかけてこなかったなと読みながら思う。 なかなか興味深い。

2017/10/07

星落秋風五丈原

魔女達が集まるという狂乱の一夜、「ワルプルギスの夜」というのが、 もし日本にあったとしたら、こんな夜に違いない。 但し、本家ワルプルギスの夜は4月だったが。 その夜は、元禄15年12月15日。撩乱という、何とも派手やかな言葉で 語られる、元禄文化が花開いたこの時代。人々は、生類憐れみの令という 悪法に苦しんでいた。ちょうどその頃、 同じ思いを抱えている男達がいた。お上による一方的なお裁きで、 御家とり潰しとなった浅野家の元家臣、そう、後の赤穂浪士達である。

2004/03/27

ベック

本書を読んでいておもしろかったのは、この討ち入りがあった日の庶民の反応がつぶさに描かれているところだ。あれほどの大事件がどういう風に広まって、どういう風に受け入れられたのか。本書では、そこらへんの綾が巧みに物語の中で描かれているのである。そして、そのフィーバーぶりが更に事件を引き起こす。お吉が巻き込まれるこの血腥い事件は、なかなかサスペンスにとんだ展開をみせてハラハラさせてくれる。その中で描かれるお吉の淡い恋心。 廓で生を受け、旗本奴に買い取られ、果てはその家が取り潰しになり身を持ち崩して御囲に流れついた

2008/07/20

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