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ユニット (文春文庫 さ 43-1)

ユニット (文春文庫 さ 43-1)

ユニット (文春文庫 さ 43-1)

作家
佐々木譲
出版社
文藝春秋
発売日
2005-12-06
ISBN
9784167679620
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ユニット (文春文庫 さ 43-1) / 感想・レビュー

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ナルピーチ

17歳の少年に妻を凌辱され、1歳の娘までも殺害されてしまった男。警察官である夫の暴力に耐え切れず逃げ出した女。心に傷を負った二人は共鳴するように出会い、徐々に惹かれ合っていく…。少年犯罪、家庭内暴力を問題提起として組み込んだ社会派サスペンス。追う者、逃げる者の立場が刻々と変わる事で恐怖がリアルに伝わり、終盤に向かうに連れて手が震える程の緊迫感を味わえる。善と悪に分かれた『ユニット』どちらに軍配が上がるのか!?最後まで目が離せないスリリングな読書時間を堪能できた。

2024/10/13

おしゃべりメガネ

およそ15年ぶりくらいの再読でした。初めて読んだトキも夢中になってページを捲った記憶がありますが、今回も前回同様、どんどんとページを捲り続け、気がつけばイッキ読みにて読了でした。未成年に妻子を殺された「真鍋」と刑事の夫の暴力から逃げてきた「祐子」と息子は奇しくも同じ飯場で働くコトに。そんな二人にこれまた奇しくもありえない二人がユニットを組み、「真鍋」らを追いつめていきます。500ページ超ながら、さすがは佐々木譲先生の作風はとても読みやすく、緊張感あるサスペンスな作風をアッという間に読了させてくれました。

2024/01/21

いこ

怖くて怖くて、まるで逃げるように夢中で読んだ。もう夜中だというのに、先が気になって眠れずまた起き出して読んだ。彼は、彼女は一体どうなってしまうのだろう?川尻という17歳の少年に妻子を殺された真鍋。7年間で出所してきた川尻に復讐しようとしたが失敗。逆に追われる立場になってしまう。一方、警察官である夫の暴力に耐えかねて、5歳の息子を連れて家出した祐子。夫は警察の立場を利用し、執拗に追ってくる。相手を探し出す為なら、殺人も厭わない追手二人と、それから逃げる二人。後半は怖さ最高潮で、今度は読書速度が失速。怖い~。

2023/12/15

ゆかーん

「どうか、2人が幸せな結末を迎えられますように」と祈り続けながら、夢中になって読んでしまいました。夫の暴力に苦しむ女性と、見ず知らずの少年に妻子を凌辱され殺された男性。何の接点もなかった2人が、自殺志願者の命を助け、知り合いになったところで事件は一気に盛り上がっていきます。互いが背負う心の傷を補うかのように「ユニット」を組み、追ってくる夫と少年から逃れ続ける二人。被害者と加害者の一触即発のクライマックスに、最後まで気の休まる時がありませんでしたが、最終的に2人が無事に保護されホッとしました。

2017/03/23

キムチ

久しぶりにドキドキ疾走で読ませられた。数時間、次が気になり、仕事と交互に読み切った。残虐な事件とDV・・ユニットだからこの組み合わせがどう絡んでいくかと推して行く。読み易い訳が善悪が明確な事。悪側の男2人のノワールぶりが極めつけ。一方工務店主の懐の広さと温もり。狭間でもがき続ける男女。ラストの納め方を出来すぎと言えなくもないだろうし、偶然が作り物っていう事もあろうけれども、読後の爽快感ったらない!

2021/07/22

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