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二〇〇二年のスロウ・ボート (文春文庫 ふ 25-1)

二〇〇二年のスロウ・ボート (文春文庫 ふ 25-1)

二〇〇二年のスロウ・ボート (文春文庫 ふ 25-1)

作家
古川日出男
出版社
文藝春秋
発売日
2006-01-11
ISBN
9784167679743
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ジャンル

二〇〇二年のスロウ・ボート (文春文庫 ふ 25-1) / 感想・レビュー

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さっとる◎

古川日出男による村上春樹「中国行きのスロウ・ボート」のリミックス(笑)。「オリジナルに対する愛情を、いまの枠組みの内側(なか)で演奏」した作品。古川日出男も村上春樹も大好きで、どちらも楽しめる幸せ。予想通り味わい?手触り?は全く異なるけれど(笑)。オリジナルをリスペクトしながらもはっきり日出男作品だ。喪失してきた大事なもの、そのあたりをきちんと書きながら、ここ(東京)は僕の場所じゃないと脱出を試みトロイの木馬を造り上げる。相変わらずサヴァイブしてんな(笑)。リミテッドジャパニーズで闘う日出男が好きだー。

2016/11/12

紫伊

この方の作品はわたしにとってとても不思議な存在。どこがどう好き、と具体的に言えないのだけれど引き込まれる。若さに任せてがむしゃらに突き進みながらも壁が立ちはだかる空気感や彼女が去っていく喪失感、そしてそれらを綴る言葉達。独特の言葉のリズムや使い方がわたしにとって言葉に上手くできないけれど好きでページを先へ先へと捲らせる。元となった村上春樹氏の作品も読んでみたい。

2020/01/15

耳クソ

古川日出男の足取りはその一歩一歩が現代文学のそのつどの着地点である。全編通じて女性の書き方にかなりの難があったり、社会に抗ってる感があるのに超人的なキャラクターの能力主義は疑えてなかったり、東京から出たいのに東京を輪郭から愛していたり、文章が大仰で意味不明だったり、読者である私が元ネタである村上春樹の短編集を読まずにこれを読んじゃってたり、あらゆる間違いがまっすぐ詰めこまれるだけ詰めこまれ、まっすぐ誰かのもとへと「密航」する足取りを追いかけていく、二〇〇二年を追いかけていく、知らないうちにどこかにいる。

2022/11/22

佐島楓

村上春樹さんの「中国行きのスロウ・ボート」のリミックスだということで購入、印象としては別物になっていると感じた。春樹さんの作品をきちんと読み返してみよう。

2013/01/02

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いつだって居場所を探している。ここではない何処かに向かってサヴァイブし続ける。トウキョウと言う名の現実から脱出し、チュウゴクと言う名の約束の地を夢みる。エクソダスを繰り返し、吐き出されたビートをスロウ・ボートに乗せ、辿り着いたその場所が、どうか貴方の居場所となりますように。

2020/06/19

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