夏のエンジン (文春文庫 や 33-1)
夏のエンジン (文春文庫 や 33-1) / 感想・レビュー
あかつや
短編12編。60年代70年代あたりが舞台で、すべての話に自動車が出てくる。車の雑誌に連載されていたものだそうで、むしろ自動車が主人公って感じなんだろう。人間があれやこれやといろいろな物語を展開してるのを背景にして、具体的な車種名で出てくるそれら自動車たちの姿をはっきり思い浮かべながら読むのが作法だと思う。Googleの画像検索が大活躍した。面白かったのはまず「皆殺しのベンツ」。信用金庫に強盗に入った男が逃走用に憧れてたベンツを要求するという話。あとは表題の「夏のエンジン」。これは終わり方がなんか良かった。
2020/08/10
カワセミ440
再読です。20年近く前の『NAVI』に連載してた時だから結構時間はたってるな。矢作俊彦さんの文体に当時は憧れたものです。『舵をとり風上に・』のほうがちょっとマニアックだったかな?1970年代前半が舞台だけど当時の空気が感じられる気がする。(子供だった私には当時そんな空気は感じられなかったけどね)ベトナム反戦、とかアメリカ独立200周年とかボーリングがオシャレ?な遊び・・。トヨタ1600GT5、なんて通好みな選択なんだ!!なんてね。この手のジャンルって廃れきってるから改めて矢作さんには期待したいんだけど。
2014/09/19
ひろ
夢とか動画みたいな、短いお話がたくさん。昔、新しかった小説って感じで、殺伐ささえ格好いい。
2023/08/02
ジョークール
マイベスト●車●本棚作成のため、過去に読んだ本を登録。矢作さんは他にもイイのがあるけど、とりあえずといえばコレ。
shiki
車の事を書きたくて書かれた小説という感じかな。乾燥した埃っぽい大地や風を感じる短編が並んでいて、ストーリーはちょっと切ない。
2014/02/25
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