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サーチエンジン・システムクラッシュ (文春文庫 み 28-1)

サーチエンジン・システムクラッシュ (文春文庫 み 28-1)

サーチエンジン・システムクラッシュ (文春文庫 み 28-1)

作家
宮沢章夫
出版社
文藝春秋
発売日
2005-01-01
ISBN
9784167695019
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サーチエンジン・システムクラッシュ (文春文庫 み 28-1) / 感想・レビュー

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どらがあんこ

曖昧さの中で散歩をしているような感覚である。それでも畝西の言葉は残っているから不思議である。言葉がよく響き心地が良い。

2018/10/08

かみしの

60年代は新宿が、80年代は原宿が、90年代は渋谷がカルチャーの中心であった。90年代末、それは池袋に移ったのだろうか。終わらない日常を生きぬくために援助交際をする女子高生。切羽詰まった人間の集まる街、池袋。主人公もまた曖昧さにとらわれて、迷路に迷い込む。バブルが崩壊して閉塞感にみちた90年代末期を描写しているような気がする。テルミンや携帯電話の使い方に、同時代性を感じる。演劇的な手法をもちいた箇所もおおくあって、さすが宮沢章夫といったところ。

2017/06/24

スイバギ

ずっと積んでいた本を読んだ。この物語の主人公は、目的をなにも果たさない。果たす前から次の、そのまた次の目的へとずらされていき、結局どれも遂行することなく、ただただ池袋の街を裏路地から裏路地へと彷徨っていき、迷い込んでいく。終いには所期の目的の目印でもあった、物語の核となる過去さえ、曖昧になっていく。その有様は、ちょっと人生と似ているなと感じた。「生きているのか、死んでいるのかわからない。その曖昧さに耐えられるか」「歩き方とその速度が重要で、どこに向かっているかなんてどうでもいいことだ」

2020/11/05

押さない

9/10 《生きているのか死んでいるのかわからない。その曖昧さに耐えられるか。》全てに渡り、そんな曖昧さに溢れている。マダラメなのかウネニシなのかわからない、 首藤も木根川も虚学ゼミすら本当にあったのかわからない、コンビニを探せど見つからず赤いチョークの線はあのドアから延びているのかもしれない。だからあの女の為ビデオデッキのケーブルだけは繋ごうか。

2023/10/31

織沢

宮沢章夫発の小説、表題作のみ読了。内容はグチャグチャとしているようだが、読み進めていくうち表題の『サーチエンジン・システムクラッシュ』という言葉の意味が分かってくる。 主人公の男は何かを探している。しかし探すうちに吹き出してきた疑問、話題、物が男は結局何を探していたのか分からなくしていく。サーチエンジンはとてつもない性能で変わらずあるが、何を探すのか何を目指しているのかを示す検索者である自分は往々にして大量な情報の迷路の中で迷ってしまう。 結局どんな感想を抱いていたかわからなくなってきた。

2019/09/10

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