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君が代は千代に八千代に (文春文庫)

君が代は千代に八千代に (文春文庫)

君が代は千代に八千代に (文春文庫)

作家
高橋源一郎
出版社
文藝春秋
発売日
2005-09-02
ISBN
9784167704018
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君が代は千代に八千代に (文春文庫) / 感想・レビュー

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佐島楓

小説を書いて、読む。そういうことの意味さえ疑ってしまうような、突き抜けた無意味さ。そこに意味がある。

2018/10/30

Yusuke Oga

超面白かった。高橋さんの小説はどれもそうだが、とにかく俗でゲロでゴミで変態で陳腐で下品で最低な世界を一身に引き受けている姿勢に不思議な感動が沸き起こる。なんつうか、とてもエモい・・・屑である自由、すべての虚飾を剥ぎ取ること、人間に関わることならどんなにおぞましいことでも偏見を取っ払って「見る」ということ。自明であることが全部ぶっ壊れた先に、底なしの肯定がわきあがってくるのだ。ルドヴィゴ療法みたいにいろんな人に無理やり読ませたらいじめとか差別とかなくなってもっと世界が平和になるような気がする。

2014/07/29

ちぇけら

美しい文章やはっとする表現にうっとりとするのがバカらしくなるほどの大傑作だ。だって、なにもわからないんだもの。なのに、メチャクチャ面白いんだもの。ポルノ女優の母親がゲロを吐いてるビデオを見ながらゲロを吐きまくる話とか、幼女のダッチワイフをヨウコと名づける小学校教諭の話とか、男と女が入れ替りまくる話とか、近親相姦という言葉が頭から離れない父親の話とか、あとは……、って、まだ必要かい?サイコーに面白そうだろう?

2018/02/18

かみしの

薄いヴェール越しに見る世界は、記号だらけなのかもしれない。この短編集にはいろいろなビョウキにかかった人々が登場する。スカトロジー、ロリコン、パラノイア、トランスジェンダー、ピグマリオン、身体改造etc。こうしたビョウキを内に抱えた人間たちが、「普通」に道を闊歩しているのが現代なのだ。たくさんあるビョウキの中でも無思想・無宗教が一番ビョウキなんじゃないの?と思わせてくる表題作に、やはり惹かれた。川端康成は別れる男には花を教えてやりなさい、と言っていたけど、数を教えてやるのも乙かも。この世は記号だらけだから。

2014/01/03

ネムル

やりたいことやってるわりには、ギャグもネタも滑り気味なのがつらい。セックスによって人格が次々に入れ替わる「チェンジ」とか、あまりに普通でしょんぼりしちゃったよ。パラノイアックなギャグが冴える「素数」とかは数少ない掘り出し物だが。

2009/10/23

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