恋愛詐欺師 (文春文庫 い 59-2)
恋愛詐欺師 (文春文庫 い 59-2) / 感想・レビュー
dr2006
中毒性があるからと避けているのに中毒性があるからこそ読みたくなる岩井志麻子。造花の花びらも枯れて落ちる。24時間営業のファミレスも閉まる瞬間がある。女性の生き様の際どい「際」を見た気がする。手加減のない明け透けさと吹っ切れた感が心地よくて、またきっと読みたくなる。
2015/12/19
mari
志麻子さんには珍しいこの表紙。内容は志麻子さんらしくマイナスオーラたっぷりの短編集。気分のいい話ではないのに、なのに読んでしまうのはなぜか。。。自分に中のドロドロが昇華されるのでしょうか。
2013/02/04
鮎川まどか@AnxAn
凡百のホラーを軽々凌駕する作品。 生理的に嫌悪をもよおす短編がズラリ。 現実と地続きであると感じてしまう題材選びも凄い。 傑作。
2011/04/15
ぎんりょうそう
怖さとは違う一面を見せる作者。あまり希望があるとも思えず、切ない暗黒の世界。いいね、さすが岩井志麻子。
2012/08/14
くさてる
内容は、暗い思いに囚われて生きる女性を主人公にした短編集。主役はどれも、弱かったりずるかったり卑怯だったりと、負のパワーに彩られて生きる女ばかりで、そんな彼女らが落ちていく運命をさんざんねちっこい文章で書き出していくので、合わないひとには合わないかもしれません。が、後味は不思議と悪くない。それは、殺伐とした風景のなかでもどこか静かな綺麗さがあるから。
2007/03/28
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