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無理 下 (文春文庫 お 38-6)

無理 下 (文春文庫 お 38-6)

無理 下 (文春文庫 お 38-6)

作家
奥田英朗
出版社
文藝春秋
発売日
2012-06-10
ISBN
9784167711061
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無理 下 (文春文庫 お 38-6) / 感想・レビュー

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ヴェネツィア

全く接点のない主人公たち5人の運命が、これからどのように交錯してゆくのか、というのが下巻の妙味であった。そうか。そんな風に収束させるのか。実に巧いものだと思う。さすがにプロフェッショナルなエンターテインメント作家は違う。素人では、なかなかこうはいかない。この5人の誰にも親近感を寄せることはできないのだが、私の場合は、しいて言えば裕也にはある種の共感を持たないでもない。終幕での独白―「這いあがれねえよな」には、辛くも哀しい現実が立ちふさがり、物語の舞台となった地方都市の宿命をそこに見るからである。

2019/04/06

yoshida

下巻も一気読み。登場人物が少しの事から雪だるま式に追い込まれて行く。地方都市の閉塞感、格差の広がりに不安感、恐れを感じずにはいられない。みんなが身心喪失に陥る。ラストはもう一歩踏み込んで欲しかったかな。タイトルが「無理」だけに救いがない。面白かったけど、「邪魔」のほうが好きかな。

2014/07/27

とら

『無理』ですね。どう考えても『無理』。何に対して『無理』とかでは無くて、もう全てに対して『無理』。地方都市は実際こういう状況なんだろうか。五人全員面白かったのだけれど、生活保護受ける人が多い=働き口が少ないとか、あまりに何も無いが故に不倫をしやすいみたいな。人間の本気の、心の底から溢れ出てくる言葉が本当に生々しいし、生々しいからこそ嫌だった。邪悪さが、もう『無理』。地方に暮らすのは『無理』だと思った。中途半端なところは『無理』だ。とことん田舎かとことん都会では無いと『無理』。でもこの作品は『最高』だった。

2013/12/28

スエ

いざ下巻。わァッ、 登場人物たちの堕ちっぷりがヒートア〜ップ!まさに不幸のドミノ倒し(パタパタッ)ダンプに追われてスカイヤー3号、白蛇の暴走に好きモノ2世、教祖のリフトアップ手術に動揺する妙子さん。まさに踊る阿呆に見る阿呆。阿波踊りでは無く、八木節音頭(上州名物)を踊らなきゃ損しますよ〜❢ ついでにこんにゃくパーク行って群馬サファリパークで〆!!実物の虎にはおののいた…。本作は「ゆめの市」が舞台ですが、ドリームと言うよりはナイトメア。そう「あくむ市」がドンピシャでしょう。大円団のラストには笑うしかないッ❢

2022/04/02

テンちゃん

大都市の光o(>_<)o地方都市の闇!o(>_<)o矛盾だらけの国のシステム!o(>_<)oどん詰り社会!⇨多くの格差問題(`ロ´)『溝は埋まらない!』⇨『真面目に生きていくことが馬鹿馬鹿しくなる!』(இoஇ; )『5人のそれぞれの違った形の転落人生!』⇨『無理難題を無理に何とかしようと必死にもがく5人』o(>_<)o『全員がラストで玉突き事故!』⇨『5人がここで繫がる』o(>_<)o答えは『無理!』『誰にでも起こり得る現実問題!無理という闇に光が当たる日はいつかな』傑作作品。☆(๑•̀ㅂ•́)و✧4.7

2015/12/19

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