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いっぺんさん (文春文庫 し 43-4)

いっぺんさん (文春文庫 し 43-4)

いっぺんさん (文春文庫 し 43-4)

作家
朱川湊人
出版社
文藝春秋
発売日
2011-02-10
ISBN
9784167712044
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いっぺんさん (文春文庫 し 43-4) / 感想・レビュー

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chiru

子供の頃の不思議を集めた短編集。ノスタルジックで切ない表題作が好き。どんな願いも"いっぺん"だけ叶えてくれる神様。少年は親友の夢を叶えるため、いっぺんさんを探す小さな冒険へ。複雑な家庭、自転車の旅、起きてしまった悲劇…。『辛い現実をどう乗り越えるか』その答えになるのは友達。友達がいれば乗り越えられることってたくさんある。不条理な宿命を受け入れるしかない現実。それでも捨てない希望。なんでもない日々の尊さ。その気持ちがわかりすぎて胸が苦しい。その純粋さを、わたしも忘れたくない。心打たれる作品です✨ ★5

2020/04/04

KAZOO

朱川さんの9作の短編が収められています。表題作のようにほろっとするものから結構厭な感じをするもの、ぞくっとするものなど様々な楽しみを与えてくれます。「山から来るもの」は印象に残るほどに結末が残酷です。また磯幽霊もじわっという怖さが残りました。

2021/07/15

NADIA

複数の読友さんたちのオススメ本。読む前から楽しみだったのだが、実に印象深い短編集だった。表題作である、人生で一度だけ願いをかなえてくれる神様を探し願いをかける少年たちの物語「いっぺんさん」。この物語を読んで無感動でいられる人がいるだろうか。とても暖かいものが胸にこみ上げてくるような読後感は貴重。しかし続く4つの神隠しを語ったような「コドモノクニ」はさらりと怖い。最後の作品「八十八姫」は伝説と迷信の世界。残酷で悲しいはずなのに、清々しささえ感じるラスト。「じんわりと沁みる恐怖と感動の九篇」とあるがその通りだ

2019/02/19

アッシュ姉

“喪失”というテーマを感じるノスタルジックホラー短編。じんわりと沁みる感動を運んでくれる話、最後にドンと恐怖に突き落とされる話など、白と黒の両方の朱川さんを愉しめる全9話。なかでも表題作「いっぺんさん」は名作。一度だけ願いを叶えてくれる神様がくれた素敵な奇跡。これはきました。「昨日公園」がお好きな方には絶対おすすめ。「コドモノクニ」は小さい頃に読んでたらトラウマだね。チビるね。最終頁が秀逸な「蛇霊憑き」と「山から来るもの」が面白かった。うひぃ。「逆井水」はブラックな可笑しさ。ふはは。本棚行き確定です。

2016/02/05

金吾

○ところどころに不思議な要素が含まれている短編集です。人物の心の動きがわかる文章は読みやすいです。「いっぺんさん」「逆井水」「磯幽霊・それから」が面白かったです。

2022/01/22

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