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文壇アイドル論 (文春文庫 さ 36-4)

文壇アイドル論 (文春文庫 さ 36-4)

文壇アイドル論 (文春文庫 さ 36-4)

作家
斎藤美奈子
出版社
文藝春秋
発売日
2006-10-06
ISBN
9784167717087
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文壇アイドル論 (文春文庫 さ 36-4) / 感想・レビュー

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かわうそ

★★★☆☆斎藤美奈子は立花隆先生の批判を依頼された時に集団で個人を批判する気はないと断ったという話を読んだ時に人間的に立派な人だと思った。ただし、彼女は批判したがりガールなのは確かだ。佐高信と同じ匂いがする笑。さらにもし斎藤美奈子がもう1人いればその斎藤美奈子は斎藤美奈子の批判をするだろうなとつまり斎藤美奈子自身も「文壇アイドル」になっていることに気づいていないし決して自分が批判屋になっていることも気づいていない。

2017/04/04

Aminadab

親本2002年刊の1980年代作家論。この著者だから辛口。同時代の評価(書評や評論)をたっぷり引用しているのが特徴。まずベストセラーを出した3人、村上春樹・俵万智・吉本ばなな。いずれも中身はコンサバだというのだが、ベストセラーとはそういうものでは。続いて88年にアグネス論争で衝突した林真理子と上野千鶴子を通じて当時のフェミニズムを総括。立花隆を経て最後に村上龍と田中康夫を対比する。立花以外は全然読んでないのですごく勉強になった。20何年前の本だがぜんぜん現役でお薦め。というかその後の文壇が低調なのかも。

2024/04/30

harass

文壇のアイドル?だった作家8人を当時の批評や世相から総括する。80年代の出版文化についての話でもある。80年代は、自分は当時かじっただけであるが出てくる作家や評論家の名前に懐かしさを感じ、手際よく論ずる著者の巧みさが素晴らしい。この中で本をまともに読んだのは村上龍の4冊ぐらいで途中で追うのをやめた記憶があったが、この論評を読むとああなるほどなと納得した。エッセイは確かに粗雑だったわ。個人的に感心したのは、立花隆と吉本ばななの項目か。コバルト文庫の系譜であることと形式についての指摘は面白い。

2012/07/13

佐島楓

作家や著作、その周辺の論評を語っているように見えて、しっかりとした時代論になっている。といっても、80年代当時は私も子どもだったので、想像することしかできない部分も多々あったが。春樹論では私はレベル1から2の間をうろうろするくらいか。ばなな論でのコバルト文庫起源説もピンと来るようで来なかったので、今度ちょっと新井素子さんあたりを読んでみたい。まあ結局は出版する側も読む側もまだまだ男社会なんだよな、で結論。この最後の閉じ方が上手かった。

2012/02/06

ふみ

知っていそうでよく知らない80~90年の文学論(?)いまいち詳しくない作家たちが引かれているんでざざっととばし読む。そうなんだよね〜俵万智って定型命なのよね、破調の歌はあんまりない。で、おじさん達にこの上なく愛されたワケあたりの見識は実に頷けるもので面白く読了。それと読んだことないけど田中康夫がひいてあるのもちょっとおもしろかった。

2023/08/28

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