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よろづ春夏冬中 (文春文庫 な 44-4)

よろづ春夏冬中 (文春文庫 な 44-4)

よろづ春夏冬中 (文春文庫 な 44-4)

作家
長野まゆみ
出版社
文藝春秋
発売日
2007-10-10
ISBN
9784167717469
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よろづ春夏冬中 (文春文庫 な 44-4) / 感想・レビュー

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ちなぽむ and ぽむの助 @ 休止中

いかにも長野さんらしい現と夢の間の幻想的な14編の掌編集。いまいち統一されたテーマがつかみ取れずこの本全体の感想を抱けなかった。物によってはBL色が強くて苦手なものも。 以下にお気に入りの話だけ。 ▪️希いはひとつ、花の下にて/生と死が連なっていて、重なり合う瞬間がふと訪れてもおかしくない、そんな気持ち。 ▪️雨過天青、ウリバタケ、雨師/静かな田園風景、暗く落つる雨の音。一体何処から自分の尺度が通じない異界に迷いこんだのか。和の雰囲気と少しこわい感じが好き。 「あづなひ」の意味をひきたくなります。

2019/06/17

rico

長野さんらしい美しい文章で描かれるのは、おっさん・・・いえ、お兄さん’ずLOVE、とでもいうんでしょうか。少年から少し年を重ねた若者たちの、ちょっと不思議で、ちょっと怖い14の物語。最初はとまどいましたが、これはこれで味わい深い。後書きによれば「ささやかな「おかしみ」を感じてもらえればけっこう」とのこと。なるほど。タイトルからして、春夏冬=「秋ない」=「あきない」ね。にんまりしてしまう。こんな長野さんの世界も悪くない。個人的には「アパートの鍵」「空耳」「猫にご飯」がツボでした。

2020/09/19

masa

変な気負いなく空気のように描かれる同性愛はまるで達人の武術。すごく自然に物語の中では当然のこととして成立しているから、こちらが意識しないともはや仕掛けられたことにも気づけない。だから、かわいいと好意を抱いた登場人物が男性であることにハッとして、自分が今まで恋をしてきた相手は女性だからというわけではないのだと、当たり前のことに思い当たる。きっと自分にとって好ましい性質を持っているひとが女性に多かっただけの話なのだ。男性が好きとか女性が好きとか、そんなこと大した問題じゃないね。あなたがあなただから好きなんだ。

2021/05/29

優希

フワフワしたこの世ともあの世ともつかないような独特の世界があると思いました。曖昧な世界観に耽美的な空気感がとても心地よいです。何処かでクスリと笑えるような軽さがあり、読みやすく、でも彼女の作品らしく男性同士の恋愛もサラリと書かれているのがいいですね。ドキリとする言葉、彼女ならではの不思議なガジェットが余韻と共に少し不思議な雰囲気を漂わせています。サクッと読める短編集ですが、素敵な印象画を見ているような感覚になる感覚が好きですね。

2014/11/23

巨峰

タイトルや表紙からは想像できなかったけどこれはヤオイ物じゃないかー。それにしても男たちの口説き方が格好良すぎて、こんな風に迫られたら男だって女だってイチコロだぜぇ。。その趣味のないおいらまでコロッといきそうじゃないかwまあ、現実にこんな格好のいい男いねえよな。

2016/06/19

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