ケッヘル 上 (文春文庫 な 53-2)
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ケッヘル 上 (文春文庫 な 53-2) / 感想・レビュー
ゆか
音楽小説で、恋愛小説で、そして親子の物語。同性愛で不倫をした女性と、遊び人の指揮者の父親とピアニストの母親から生まれた少年が主人公。女性の方は妙な旅行社が舞台。少年の方は女性を転々とする様に舞台も転々とする。どちらも共通はモーツァルト。私はあまり詳しくありませんが、何だか曲を聴いてみたくなりました。優しくて、悲しいお話。後半でこの2人がどう絡んでいくのかが楽しみです♬
2018/09/24
*maru*
中山可穂初読み。ドーバー海峡に面した港町カレー。海に向かって一心不乱に指揮棒を振るモーツァルティアンと出逢い、日本へ戻る決心が着いた伽椰。破滅の愛に溺れ、逃避行の果てにその愛からも逃れ、膨れ上がった人生の負債だけをトランクに入れて。伽椰の物語と、鍵人の物語。モーツァルトの調は過去の記憶を鮮明に呼び覚まし、振り返る事で眠っていた心の傷が再び疼き、哀しみの気配を助長させる。2人の魂と同化するように苦しみに喘ぎながらも、物語に惹き込まれる上巻。レクイエム。安息の地を求めて…いざ、下巻へ。
2017/07/27
冬見
海へ向かって指揮を振る男。それがすべての始まり。モーツァルトに満たされた世界で生きる彼らは、はたから見たら狂っているのかもしれない。それでも、狂わずにはいられない。焦がれずにはいられない。苦しい。涙がでる。鳥海のような男を好きになってしまう女の気持ちがわかってしまう。あんな男、愛さずにはいられない。
2017/01/26
かりあ
こ、これは…!! 購入したのは去年だけれど、今になるまで読まなくて良かったー。ヨーロッパの文化がやっぱり好きなんだと再確認したここ最近だからこそ、より一層楽しめてる感じがする。仮にそうじゃなかったとしても確実にハマってたのは間違いないけれどもね。モーツァルトが聴きたくなる。あらゆる場面でドキドキする。耽美で優雅で残酷で妖しい。たまらん…!いざ、下巻へ!
2010/06/14
ゆいまある
また人妻略奪して嫉妬に狂われて死ぬの殺すのの話か。何度目だよ中山可穂。と、思ったのは最初だけで、奇妙な旅行社とモーツァルトという、今までの中山作品に無かった娯楽作だった。小説読むときは邪魔だから音楽聴かないんだけど、今回は聴かずにいられない。モーツァルト。特にレクイエム、K626。読みながら聴いてたら、こんなにいい曲だったっけと思って泣けてきた。
2018/06/06
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