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夏の名残りの薔薇 (文春文庫 お 42-2)

夏の名残りの薔薇 (文春文庫 お 42-2)

夏の名残りの薔薇 (文春文庫 お 42-2)

作家
恩田陸
出版社
文藝春秋
発売日
2008-03-07
ISBN
9784167729028
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夏の名残りの薔薇 (文春文庫 お 42-2) / 感想・レビュー

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さてさて

『要するに、彼女たちは作り話をするのが習慣なのだった』という沢渡三姉妹が山奥のホテルで開催するパーティーで巻き起こる変死事件に隠された真相を追うこの作品。「去年マリエンバートで」という映画からの夥しい引用の中に、本編との重なり合いを意図して書かれたこの作品。『檻の中で待ち受けている、嘘つきな女たち…本当に罪深いのは ー それはいったい誰なのか』という真実を追い求めるこの作品。恩田作品49冊目となる一冊で、投げ出しそうになるのを何度も堪える読書を経験するとは…恩田ワールドの奥深さを改めて体感した作品でした。

2022/12/07

ダイ@2019.11.2~一時休止

あとがきなどを読んで恩田さんの狙いはわかるんですが、結局はSFなの?。挿入される場面を筆頭に自分の読解力ではよくわからん。

2016/12/01

SJW

国立公園内の山頂にある英国風グランドホテルに毎年、沢渡グループの三姉妹がたくさんの関係者を招待する。個別に行われるお茶会、全員が参加する晩餐会で、三姉妹が作り話を続けるが目的は不明である。外は吹雪いて密室のようなホテルで事件が起きていく。語り手が章毎に変わり、事件の内容も章が変わると違った内容になったりと頭が混乱する展開には疲れた。また「去年マリエンバートで」という小説の一部が所々に引用されて、それもさらに混乱する原因のようだ。実験的な試みなのだろうが、不思議感を出すことには成功したと思う。

2019/08/01

aoringo

帯にミステリと銘打ってあったが、今までも恩田さんのミステリには何度もやられているので前もって心の準備をしてから読んだ。章ごとに語り手が変わりそして殺人事件が起こる。上品で知的で流れるような文章がやっぱり好きです。気になるラストはというと...おー今回はそうきたかーといった感じ。恩田ミステリは何作か読んできたけどこれはまあ納得がいく最後で、楽しんで読むことができました。あとおまけにスペシャルインタビューも載せられていました。ちょっと得した気分♪

2022/03/04

とろこ

恩田さんの作品は大好きなのだが、今回は入り込むのに手間取り、読み終えるまでに、思ったよりも時間を要した。同じ主題が少しずつ変奏され、物語も変形してゆく。記憶の改竄、現実と幻想。私は、小学生高学年の頃、(自分は、本当はもう死んでいて、生きていた時のことを詳しく思い出しているのではないか?)という感覚に支配されていた。この作品を読み、その当時の、今にして思えば奇妙な感覚が呼び起こされた。幻の中にも、真実があると、私は思う。

2018/09/16

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