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赤塚不二夫自叙伝 これでいいのだ (文春文庫 あ 50-1)

赤塚不二夫自叙伝 これでいいのだ (文春文庫 あ 50-1)

赤塚不二夫自叙伝 これでいいのだ (文春文庫 あ 50-1)

作家
赤塚不二夫
出版社
文藝春秋
発売日
2008-10-10
ISBN
9784167753276
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赤塚不二夫自叙伝 これでいいのだ (文春文庫 あ 50-1) / 感想・レビュー

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のっち♬

暴力や死と隣り合わせの満州で父親が見せた"これでいいのだ"精神は著者の人生の大きなテーマとなり、大和郡山でのボスに統率された工夫と機知に富んだ遊びは金で買えない心の栄養になったことだろう。何より絶対的なのは著者を「マザコンの極致」たらしめる母親の「泣きたくなるほどのやさしさと細かい心づかい」だ。彼にとっての母親像がいかにギャグ化できない「聖域」であるかは作品にもよく現れている。生涯をかけて立派な馬鹿であり続けることを追求した漫画家のルーツが垣間見れる自叙伝。「おやじとかあちゃんに感謝のココロを捧げるのだ」

2021/04/01

ビイーン

「これでいいのだ」フレーズの突き抜けた人生観は父親から得ていた。この本を読めば、やりたい放題やっていた氏のバックボーンに愛情豊かな家族の存在が見えるだろう。巻末の「解説にかえて」によれば、赤塚ギャグの本質は「幸せの象徴である家庭をもっている人物と、家庭をもたない正体不明のヤツ等との戦い」とあり妙に納得。「おやじとかあちゃんに感謝のココロを捧げるのだ」一通り読み終わった後に、この冒頭を読み返したら目頭が熱くなった。天才、赤塚不二夫の自叙伝は感動的な内容だ。

2017/04/14

yamatoshiuruhashi

ギャグ漫画の鬼才・赤塚不二夫自伝。「おそ松くん」が少年サンデー連載になったころからリアルタイムで読んでいた世代である。彼の作品や当時の少年雑誌情報で父親が警察官だったことや非常に厳格だったこと、赤塚不二夫自身が満州返りであったことも知っていたが、その詳細を初めて知った。笑いながら読み進めるのだが実に深い人生観を含んでいる。極限をなんとか乗り越えた人々の強さと芯を感じることが出来た。実は非常な努力家だったんだな。もう一度昔の漫画を引き出してみよう。

2017/04/30

ツバメマン★こち亀読破中

中国で幼少期を過ごし、売れっ子漫画家になるまで、赤塚先生の両親の物語を中心に語られています。家族が離れ離れになったり、お父さんがシベリアに抑留されたりなと、想像を絶する体験を経てあのキャラクター達は動き出しているのかな。子供のとき以来、あまりまとめては読んでいないけれど、赤塚作品も読まねばならないのだ!

2021/07/14

S.Mori

満州で生まれたところから始めて、戦後に漫画家として売れ始めるまでのことが書かれています。子供の頃は戦禍に苦しめられ、戦争が終わったら貧しさに直面します。それでも作者が生きることができたのは両親の愛情があったからでしょう。二人に対する愛と尊敬の念が全編に散りばめられているところが素晴らしいです。欲のない生き方を貫いた父親、身体的なハンディキャップをものともしないで、明るく優しく生きた母親。こんな庶民たちが日本の本当の歴史を作ってきたのだと実感します。最後まで読むと、バカボンのパパの口癖「これでいいのだ」の→

2020/04/06

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