にょっ記 (文春文庫 ほ 13-1)
にょっ記 (文春文庫 ほ 13-1) / 感想・レビュー
ヴェネツィア
日記形式をとったエッセイだが、『現実入門』などの散文形式のものに比べると、ややインパクトは弱いようだ。なぜならば、彼のエッセイの「おかしみ」は、妄想が次々に拡がって行くところにあるからだ。そして、それはあくまでも穂村自身の中からわき起こってくる自己増殖的なものだ。ところが、今回のそれは主として外界の事象に潜む、ふとした「おかしみ」であり、故に増殖することなく、いわば瞬間芸的なものである。もちろん、ここにも穂村の「冴え」は十分にあることは、解説の長嶋有による「ウソにょっ記」の出来栄えと比べると一目瞭然だ。
2013/05/17
やせあずき
なんて面白いんでしょう、ほむほむさん‼︎面白さも手伝って、あっという間に読めてしまいます(^^;;それにしても、「うこん」と「ちんすこう」のくだりはヤバかったです。電車で読むものではありません。難しい本と難しい本の間に読むのに、持ってこいです。
2015/11/30
♪みどりpiyopiyo♪
久しぶりに読みました。大好きなほむほむの 大好きな日記 (風) エッセイです。穂村的日常へようこそ。■世の中の見え方・感じ方がちょっとズレてる世界音痴なほむらさん。クスッと笑っちゃいつつ、こんな事あるある わかるわかると頷きまくり♪ うちにも天使ちゃん居るよ♡ ■フジモトマサルの一コマ漫画+カットでニヤリもプラス。長嶋有・名久井直子ペアの「偽ょっ記」収録。■さりげないのにどこか可笑しい日常が、実に楽しく、何度も読み返しては ほのぼのしてしまいます ღ˘◡˘ღ (単行本 2006年。2009年文庫化)(→続
2018/05/14
めろんラブ
目のつけどころ。ここに、あそこに、ええっ!そこにっ・・・。驚きと爆笑の連続です。読むと、自分にも他人にもバカボンパパのごとく「これでいいのだ!」と肯定感いっぱいになれる逸品。「ショック」「現実」「似ている」「武将OL」などツボ多数でした。巻末の「偽にょっ記」も、そのニセモノぶりが素敵。この本に出合わせてくれた読書メーターご利用の皆様、ありがとう!
2009/11/09
kariya
馬鹿だこの人!(笑)初穂村エッセイにして、唯美的真理を大いに笑いながら発見してしまった。秋風につられてカサカサ気味の心が、頑張り過ぎずに面白い日常を読んでかなり和んだ。想像シリーズがいい。大物になったら私も、かたちのいいあたまをしたドレスの女にタマゴボーロを買わせたいし、八頭身の愛人にひよ子を小山のように買い与えてみたい。でも所詮は小物なので、せいぜい「人がゴミのようだ!」と叫ぶ自己像しか浮かばない。5階建てのビルの屋上で。…ゴミに見えない。にょにょっ記に進む頃には、もう3フロアくらい上がりたいです。
2009/09/15
感想・レビューをもっと見る