脳と日本人 (文春文庫 も 23-2)
脳と日本人 (文春文庫 も 23-2) / 感想・レビュー
うりぼう
「日本人の建設」よりはるかに読むのが大変だった。ほぼ、セイゴウ先生の独壇場ですが、茂木さんが、思いの他の健闘。最後まで科学者として拘り、いわば「一神教」を貫くところに尊敬。「おもかげ」は多読術の思想であり、吃音と植物人間と年齢退行にセイゴウ先生の出自があり、負の要素こそ未来を拓く。脳が茂木先生なら日本人がセイゴウ先生、これでは、最初から勝負にならない。内村鑑三のように2つの矛盾を抱え続ける力が、新たな関係性に繋がり、日本という方法は、「うつろい」であり「没骨法」、定める世界はユニバーサルで、障害を越える。
2010/06/22
さきん
現在の科学に対して日本人としての視点がどう役立つのか、日本的視座を失わないで継承していくためには…。ここでの日本的視座とは、多神教な多文化を折衷していくところがポイントか?会話が飛びに飛び、どこかでまとまることがないのでさらっと読んだ。
2020/02/08
白義
超高級なだべり雑談って感じ。とにかく話題が多彩で、要約がほぼ不可能な濃密な本。読んでいる間、自分の脳みその普段使ってない部分が栄養をもらいながら楽しんでいる感覚はずっとあるけど、読んですぐに話の種に使える本ではない。松岡正剛の編集論と、脳科学が交錯するところはおおっとも思うが、普段異様にハイテンションな茂木健一郎が圧倒的に受け役なのが一番の驚愕かもしれない。方法の多様性と拡散、辺りが全体に共通するテーマだろうか
2012/03/28
るる
難しい。でも、面白い。穢れを引き受けてこそ、発展があるという。汚物にフタする潔癖症な現代が、穢れを取り戻せるのだろうか。
2016/03/04
slow_life
この本をどのように「編集」していいのかわからない。神話、脳科学、哲学、原体験、バックボーンとなる知識とボキャブラリーをもたないと理解できないのかも。一年後この本を読んだときに理解が進むことをいのるのみ。
2011/10/06
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