探偵映画 (文春文庫 あ 46-2)
探偵映画 (文春文庫 あ 46-2) / 感想・レビュー
ダイ@2019.11.2~一時休止
作中劇のラストシーンをどうするって話。みんな自分の都合のいい話を作ってくるところが面白い。
2013/09/12
セウテス
〔再読〕「探偵映画」という映画の解決シーンを撮り残して、監督が行方不明になる。解答編は監督しか知らなかった為、スタッフや出演者で結末について推理が行われ、幾つもの仮説が並ぶ「毒入りチョコレート事件」のスタイル作品である。「愚者のエンドロール」を読み、映像 多重解決の本家である本作を、再読したくなった。本作の特徴は、出演者の皆さんが自分が犯人役になりたくて推理を巡らせ、意見を戦わす事です。各人の利益と結びついているために、必要かつ真剣な利己的な自白意見がぶつけられ、思わずニヤリとする事間違いないと思います。
2016/05/14
ジンベエ親分
途中まで撮られた映画から犯人を推理する、という骨子は米澤穂信の「愚者のエンドロール」と同じ。こっちの方が先だが。「殺戮に至る病」と同じ作者とは思えないほど、こちらはコミカルだが(この作者はむしろコミカルな方が多いけど)ロジックは一級品。主人公と一緒に考え推理し、それでもラストでは「あああ、その手があったか!」と唸らされる。ある意味、とても美しいオチ。作者は本作を「ミステリーと呼べるのだろうか?」とあと書きで書いてるけど、間違いなく一級のミステリーだと思う。爽やかな読後感だった。
2017/09/27
エドワード
1970年代はクリスティに横溝正史、探偵映画の黄金時代だった。今はミステリーはテレビ専門、探偵映画が無くなって久しい。ネット等の情報環境が影響しているの?私は豪華な探偵映画が見たくてたまらない。映画の撮影中に監督が失踪、役者たちが犯人役を取りあって大騒動!行間から探偵小説と映画への愛があふれる。引用される映画、妙に知っているな、と思ったら、我孫子さんと私は同い年だった。昔の映画館の思い出など共感すること多々、大林宣彦監督の登場には涙が出ますよ。「おかしなふたり」を劇場で見た私はどう見たって映画マニアだわ。
2017/04/18
ペーパーピーポー
この著者は例のエログロミステリーしか読んだことがなかったので、タッチの違いに驚いた。 エロシーン無し、死亡者無し、警察の介入も無し、嗚呼なんて平和なんだろう! たまには、こういうのも良い。
2016/11/21
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